空の発見

日本美術に青空はいつ現れたのか
「空」の表現の変遷を追う展覧会

  • 2024/08/27
  • イベント
  • アート

私たちが毎日見ている「空」。現代では誰もが共通のイメージを描ける、あたりまえの存在となっているが、日本の美術では近世になるまで「空」を現実的に描こうとする意識が希薄だった。
 「そら」は(くう)とも読めるように、神の世界である「天」でも、人間のいる「地」でもない曖昧な場所であったが、近世になると西洋絵画などの影響を受け、洋風画や泥絵、浮世絵などに青空が広がりだす。

本展は6つの章に分け、普段、私たちの視点が地上に向けられることが多く、主役となることが稀である絵画の中での「空」の表現の変遷を通じて、そこに映しこまれる私たちの意識の揺らぎを浮かび上がらせるものである。

「日本美術に空はあったのか?−青空の輸入」の章では、伝統的な日本の美術に描かれる空はどのように表現されていたのか、絵の中に青空が広がり始めたのはいつ、どのような絵に、であったのかに迫る。空のある空間に金雲が漂う《京都名所図屏風》や、山頂に青空の広がる様子を描いた《富嶽三十六景山下白雨》などの作品で、日本美術における空の表現の変化と多様性を紹介する。
 一方、窓から外を眺めるような写実性が目指されてきた西洋美術の中では、空も「リアル」に描くことが追及されていく。「開いた窓から空を見る−西洋美術おける空の表現」の章では、空の名手の作品を中心に、西洋美術と日本美術の視点を比較する。

近代の日本では、表現主義、シュールレアリスムなど、さまざまな新潮流が流れ込むなかで、空は画家自身の心象や夢想を表現する場へと変貌する。「近代日本にはさまざまな空が広がる」の章では、岸田劉生などが描いた空の表現を紹介。

現代、かつては背景や脇役に過ぎなかった空を主役とし、表現に活路を見出すアーティストたちも現れている。「私たちはこの空間に何を見るのか?」の章では、観る側を包み込むような小林正人の《絵画=空》など、空と向き合う現代のアーティストを紹介。

見えているけれど、見えていない「空」の表現の移り変わりを本展で追うことで、きっと私たちの目にも見えてくるものがあるはずだ。ぜひ会場で新たな気づきを得てほしい。

※会期終了に伴い画像を削除いたしました

開催概要

展覧会名 空の発見
会期 2024年9月14日(土)〜11月10日(日)
※会期中、一部展示替えあり
前期:9月14日(土)〜10月14日(月・祝)
後期:10月16日(水)〜11月10日(日)
休館日 月曜日(ただし9月16日・23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日(火)・24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
時間 10:00〜18:00(金曜日は20:00まで)
※入場は閉館時間の30分前まで
会場 渋谷区立松濤美術館
渋谷区松濤2-14-14
観覧料 一般 1,000円、大学生 800円、高校生・60歳以上 500円、小中生 100円
※土・日曜日、祝休日は小中生無料
※毎週金曜日は渋谷区民無料
※障がい者及び付添の方1名は無料
公式サイト https://shoto-museum.jp/
問合せ 03-3465-9421

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