デザインで暮らしを豊かにした、テレンス・コンラン
日本初の展覧会が開催
「Plain, Simple, Useful(無駄なくシンプルで機能的)」なデザインが生活の質を向上させると信じ、個人の生活空間から都市、社会までを広く視野に入れ、デザインによる変革に突き進んだサー・テレンス・コンラン(1931〜2020年)。
イギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったコンランの人物像に迫る、日本で初めての展覧会。
1931年、ロンドン南西部サリー州イーシャーに生まれたコンランは、セントラル・スクール・オブ・アーツ・アンド・クラフツでブリティッシュ・ポップアートの旗手、エドゥアルド・パオロッツィにテキスタイル・デザインを学ぶ。
テキスタイル、食器、家具のデザインを手がけるうち起業に目覚め、ライフスタイルショップ「ハビタ」や「ザ・コンランショップ」の経営で成功を収めたほか、レストラン事業や出版業、都市開発まであらゆる分野で才能を発揮。デザイン奨励と社会貢献を目的として、1989年に世界初のデザイン・ミュージアムを設立した。
1983年には、デザイン分野での功績と文化事業が評価され、英国王室より騎士(Knight Bachelor)に叙勲、サー(Sir)の敬称を許された。
本展は、パターン・デザインした食器やテキスタイルなどの初期プロダクト、家具デザインのためのマケット、ショップやレストランのアイテム、発想の源でもあった愛用品、著書、写真、映像など300点以上の作品や資料に加え、彼から影響を受けた人々のインタビューを交えながらさまざまなコンラン像を浮かびあがらせる。
デザイン産業が活気づき、コンランが手がけたパターン・デザインが注目されるようになった「デザイナー、コンランのはじまり」、1970年代から展開した「ザ・コンランショップ」におけるセレクトショップの概念が、日本を含む世界のデザイン市場を一変させた「起業の志:ハビタとザ・コンランショップ」、赤坂・アークヒルズ内の「アークヒルズクラブ」内装デザインに始まり、リゾートホテル「二期倶楽部」や六本木ヒルズのレジデンス棟を手がけるなど、コンランが日本で携わったデザインを紹介する「日本におけるプロジェクト」など、8つのキーワードで多方面にわたるコンランの偉業を紹介。
デザインが暮らしを豊かにすること、いつでもこれが私にとって一番大事なことだった。
─────テレンス・コンラン『マイ・ライフ・イン・デザイン』より
社会に果たす意義や役割など、別の面からデザインについて考えてみたい展覧会だ。
展覧会名 | テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする |
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会期 | 2024年10月12日(土)〜2025年1月5日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし10月14日、11月4日、12月23日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)、12月29日(日)〜1月1日(水) |
時間 | 10:00〜18:00(金曜日は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京ステーションギャラリー 千代田区丸の内1-9-1 |
入館料 | 一般 1,500円、高大生 1,300円、中学生以下無料 ※詳細はこちらをご確認ください |
公式サイト | https://www.ejrcf.or.jp/gallery/ |
問合せ | 03-3212-2485 |
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