仏教美学 柳宗悦が見届けたもの

「なぜ美しいものを生み出せるのか」
柳宗悦が晩年提唱した、新しい美学

  • 2025/01/08
  • イベント
  • アート

日本民藝館創設者で、美学者としても知られる柳宗悦やなぎむねよし(1889〜1961年)は、造形物に美が宿る原理を仏教思想に求め、主著作『美の法門』にて、仏教美学の基礎を記した。柳が晩年に病臥の生活を余儀なくされてからも、生涯をかけて構築を目指した、仏教美学に関する資料と作品を展開する特別展。

柳は、美の対象として顧みられることのなかった、無名の職人が作る民衆の日常品を「民藝」とし、そこに「健康な美」や「平常の美」といった大切な美の相が豊かに宿ることを発見し、最も正当な工芸の発達を見出した。
 晩年に仏教の他力本願の思想に基づく独創的な仏教美学を提唱。造形物に美が宿る原理を仏教思想に求め、1961年5月に歿するまで、その樹立を願い留まることはなかった。

本展では、仏教美学に関する資料の展示と、柳が1955年10月に行った「東洋思想講座 第五回」の音源を基に制作された映像を初上映し、美の本性に触れるには、何よりも「直観」の力が不可欠であると説いた柳が直観で見届けた、具体的な作物の提示と共に、悲願とした「仏教美学」を顕彰する。

  1. キリスト像 フランス リモージュ 銅鍍金・エナメルほか 13世紀 高20.2cm 個人蔵
    キリスト像
    フランス リモージュ
    銅鍍金・エナメルほか
    13世紀
    高20.2cm
    個人蔵
  2. 種子阿弥陀三尊図(部分) 絹地刺繍 鎌倉−南北朝時代 14世紀 縦94.5cm 日本民藝館蔵
    種子阿弥陀三尊図
    絹地刺繍
    鎌倉−南北朝時代 14世紀
    縦94.5cm
    日本民藝館蔵
  3. 大井戸茶碗 銘 「山伏」 朝鮮時代 16世紀 径16.1cm 日本民藝館蔵
    大井戸茶碗 銘「山伏」
    朝鮮時代 16世紀
    径16.1cm
    日本民藝館蔵
  4. 白掛鉄絵蓋物 磁州窯 明時代 16世紀 高26.0cm 日本民藝館蔵
    白掛鉄絵蓋物
    磁州窯
    明時代 16世紀
    高26.0cm
    日本民藝館蔵

開催概要

展覧会名 仏教美学 柳宗悦が見届けたもの
会期 2025年1月12日(日)〜3月20日(木・祝)
休館日 月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
時間 10:00〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 日本民藝館
目黒区駒場4-3-33
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,200円、高大生 700円、小中生 200円
公式サイト https://mingeikan.or.jp/
問合せ 03-3467-4527

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