マンガの神様・手恷。虫の最高傑作にして未完の大作を
生物学者・福岡伸一氏が読み解く
数々の名作を生みだした手恷。虫が、みずからのライフワークと宣言したマンガ『火の鳥』の、大型展覧会が開催。
原画を中心に、映像、関連資料、そして『火の鳥』の世界観を表現したグラフィック等、約800点の展示を通して、企画監修を担う生物学者・福岡伸一氏が、この壮大な叙事詩を生命論の視点から読み解く。
会場のエントランスには、【プロローグ 火の鳥・輪廻シアター】と題して、『火の鳥』の作品世界を、空間全体にダイナミックに展開。
展望台の窓面、複数の大型モニター、床面すべてを通して、『火の鳥』の魅力や奥深さを紹介し、マンガと地上52階からの眺望が融合した大迫力の空間で、新感覚の没入体験を実現する。
プロローグに続き、本展は3章立ての構成で、『その生き血を飲んだものは永遠の命を得る』という伝説をもつ、“火の鳥”を追い求める人々の葛藤を描く一大傑作長編を、道先案内人として福岡氏を迎え、手怩ェ生涯をかけて表現し続けた「生命とはなにか」という問いの答えを探求する。
作品の時間軸は、紀元前から西暦3000年を超える未来まで、そして物語の舞台は、邪馬台国から果ては宇宙のかなたまで、時空を超えた壮大な叙事詩が連作される。
『第1章 生命のセンス・オブ・ワンダー』では、この複雑な物語構造を明らかにし、作品舞台の時代背景とともに年表形式でたどる。また、この偉大な物語を手怩ヘどのように発想し、構想を深めていったのか。創作の原点にも迫り、作品に溢れる自然に対するセンス・オブ・ワンダー(畏敬の念)に触れる。
続く、『第2章 読む!永遠の生命の物語』では、主要12編(「黎明編」から「太陽編」まで)の貴重な原稿を多数展示。
生に執着する人間を翻弄しながらも、人類の来し方行く末を常に見守る存在として描かれる“火の鳥”は、いったい何を象徴しているのか。「生命とは何か」という問いに、手怩ヘどのような答えを示そうとしたのか。
福岡氏が読み解き、私たちの“生”のありようを哲学する。
手怩ヘ、作家人生43年のうち、35年もの間『火の鳥』を描き続けたが、物語の結末について問われたとき、死ぬときに描いてみせると言明し、作品は未完のままとなった。
『第3章 未完を読み解く』では、手恷。虫はいったいどのようにして物語を完結する予定だったのか。永遠の生命をもつことは幸せなのか?
『火の鳥』最大の謎に、福岡氏が1つの答えを導き出す。
初の大型展覧会開催となるこの機会に、「生と死」、「輪廻転生」といった哲学的なテーマを縦横無尽に表現し、今もなお人々の心をとらえ続ける『火の鳥』の世界観にふれてみてはいかがだろうか。
展覧会名 | 手塚治虫「火の鳥」展 −火の鳥は、エントロピー増大と抗う |
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会期 | 2024年3月7日(金)〜5月25日(日) |
休館日 | 会期中無休 |
時間 | 10:00〜22:00 ※入館は閉館時間の1時間前まで |
会場 | 六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー 港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52階 |
観覧料 | 【前売】 平日:一般 2,100円、高大生 1,600円、4歳〜中学生 700円、65歳以上 1,800円 土・日・祝日:一般 2,300円、高大生 1,700円、4歳〜中学生 800円、65歳以上 2,000円 【当日】 平日:一般 2,300円、高大生 1,700円、4歳〜中学生 800円、65歳以上 2,000円 土・日・祝日:一般 2,500円、高大生 1,800円、4歳〜中学生 900円、65歳以上 2,200円 ※日時指定制 ※詳細は公式サイトをご確認ください |
公式サイト | https://hinotori-ex.roppongihills.com/ |
問合せ | 03-6406-6652 |
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