【特別展】生誕150年記念 上村松園と麗しき女性たち

生涯にわたり理想の女性像を追い求めた美人画の第一人者
上村松園の生誕150年を記念した特別展

  • 2025/05/08
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内面に宿る強さや優しさ、品格を備えた女性像を描き、不動の人気を誇る日本画家・上村松園(1875〜1949年)の生誕150年を記念した展覧会。
数々の名品を取り揃えてその画業をたどるとともに、松園と同時代の画家から現在活躍中の若手作家にいたるまで、女性の姿を描いた作品を紹介する。

「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」と語った松園の作品は、この言葉どおり清らかで気品に満ち、今もなお多くの人々を魅了し続けている。
 幼い頃より絵を描くことを好んだ松園は、外形の美しさだけではなく、精神性を伴った自身の理想とする女性像の表現を、生涯をかけて追求し続け、美人画の名手として高く評価されるようになり、73歳で女性として初めて文化勲章を受章するにいたった。

山種美術館創設者の山﨑種二は、松園と親しく交流を重ねて作品を蒐集し、代表作《新蛍》や《砧》、松園芸術の粋を極めた《庭の雪》などを含む日本有数の松園コレクションを築いた。
 本展は、画業の初期から晩年までの22点の優品を通じて、近代日本を代表する女性画家・上村松園の魅力にせまる。

あわせて、同じく2025年に生誕130年を迎える小倉遊亀(1895〜2000年)や、生誕120年の片岡球子(1905〜2008年)など、さまざまな画家たちによる、麗しき女性たちの姿を描いた作品を観ることができるのも、本展のみどころだ。

また、松園と同時期に東京画壇で活躍し、美人画家として名高い鏑木清方が手がけた珠玉の名品を松園作品と一緒に観ることができる、貴重な機会となる。さらに京都画壇、東京画壇の名だたる画家の美人画も紹介となる。

女性の視点から描く理想の女性の姿、清らかさと気高さを画から感じ取り、髪の生え際や眉などのぼかしの描写や潔く美しい線、清潔感あふれる色使いを楽しむなど、この機会に松園の魅力をたっぷりと味わいたい。

  1. 上村松園 《姉妹》 1903(明治36)年頃 絹本・彩色 個人蔵
    上村松園
    《姉妹》
    1903(明治36)年頃
    絹本・彩色
    個人蔵
  2. 上村松園 《蛍》 1913(大正2)年 絹本・彩色 山種美術館
    上村松園
    《蛍》
    1913(大正2)年
    絹本・彩色
    山種美術館
  3. 上村松園 《砧》 1938(昭和13)年 絹本・彩色 山種美術館
    上村松園
    《砧》
    1938(昭和13)年
    絹本・彩色
    山種美術館
  4. 上村松園 《庭の雪》 1948(昭和23)年 絹本・彩色 山種美術館
    上村松園
    《庭の雪》
    1948(昭和23)年
    絹本・彩色
    山種美術館
  5. 上村松園 《牡丹雪》 1944(昭和19)年 絹本・彩色 山種美術館
    上村松園
    《牡丹雪》
    1944(昭和19)年
    絹本・彩色
    山種美術館
  6. 小倉遊亀 《舞う(舞妓)》 1971(昭和46)年 紙本金地・彩色 山種美術館
    小倉遊亀
    《舞う(舞妓)》
    1971(昭和46)年
    紙本金地・彩色
    山種美術館
  7. 片岡球子 《北斎の娘おゑい》 1982(昭和57)年 絹本・彩色 山種美術館
    片岡球子
    《北斎の娘おゑい》
    1982(昭和57)年
    絹本・彩色
    山種美術館

開催概要

展覧会名 【特別展】生誕150年記念 上村松園と麗しき女性たち
会期 2025年5月17日(土)〜7月27日(日)
休館日 月曜日(ただし7月21日は開館)、7月22日(火)
時間 10:00〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 山種美術館
渋谷区広尾3-12-36
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,400円、高大生 1,100円、中学生以下無料
公式サイト http://www.yamatane-museum.jp/
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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