オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ―モダンを拓いた2人の巨匠

オランジュリー美術館が2人の巨匠に初めて同時にフォーカス
日本では三菱一号館美術館が唯一の会場となる世界巡回展

  • 2025/05/26
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印象派・ポスト印象派の巨匠として知られるピエール=オーギュスト・ルノワール(1841〜1919年)と、ポール・セザンヌ(1839〜1906年)の2人に焦点を当てる展覧会。肖像画、静物画、戸外制作といった章立てを通じて、合計52点の油彩作品を展開する。

出自や性格だけでなく、一見まったく異なる表現を追い求めたように思える二人であるが、南仏・プロヴァンスの地でともに作品を描き、家族ぐるみの付き合いがあったといわれている。また、古典とモダン両方の様式における先駆者として、近代絵画の巨匠パブロ・ピカソにも、共に影響を与えている。

本展のみどころの一つは、オランジュリー美術館が初めて、「ルノワールとセザンヌ」の2人にフォーカスして企画・構成したことであるが、20世紀初頭にも両者を並べて論じられることが、実は多くあった。
特に、印象派・ポスト印象派の名作を所蔵しているオランジュリー美術館の核となるコレクションの礎を築いた、画商のポール・ギヨームは、印象派・ポス卜印象派の作家の中でもルノワールとセザンヌのみを収集した。
 本展は、ギヨームに由来する作品をメインとし、20世紀最大の巨匠・ピカソへと続くモダン・アートの出発点を紹介する。

また、本展ではオランジュリー美術館のみならず、印象派の殿堂・オルセー美術館から集結する作品群にも注目したい。
 ルノワール《ピアノの前の少女たち》、セザンヌ《画家の息子の肖像》のほか、ピカソ《布をまとう裸婦》らの傑作に加えて、ルノワールとセザンヌによる肖像画、静物画、風景画を展覧。52点の代表的な作品から、後世へと道を拓いた二人の巨匠に迫る。

ミラノ、マルティニ(スイス)、香港を経て日本へ巡回する本展は、三菱一号館美術館が日本で唯一の会場となる。
 ルノワールとセザンヌ、二人の色使いや表現の違い、構図や筆運びなどを見比べ、自在で多様な表現が生み出されるモダン・アートの誕生前夜に立つ巨匠たちの卓越した芸術表現を、この機会にぜひ観ておきたい。

  1. ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピエロ姿のクロード・ルノワール》1909年、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
    ピエール=オーギュスト・ルノワール
    《ピエロ姿のクロード・ルノワール》
    1909年、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
  2. ピエール=オーギュスト・ルノワール《風景の中の裸婦》1883年、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
    ピエール=オーギュスト・ルノワール
    《風景の中の裸婦》
    1883年、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
  3. ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピアノの前の少女たち》1892年頃、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
    ピエール=オーギュスト・ルノワール
    《ピアノの前の少女たち》
    1892年頃、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
  4. ピエール=オーギュスト・ルノワール《花瓶の花》1898年、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
    ピエール=オーギュスト・ルノワール
    《花瓶の花》
    1898年、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
  5. ポール・セザンヌ《セザンヌ夫人の肖像》1885-1895年、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
    ポール・セザンヌ
    《セザンヌ夫人の肖像》
    1885-1895年、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
  6. ポール・セザンヌ《画家の息子の肖像》1880年頃、油彩・カンヴァス、オランジュリー美術館 © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
    ポール・セザンヌ
    《画家の息子の肖像》
    1880年頃、
    油彩・カンヴァス、
    オランジュリー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
  7. ポール・セザンヌ《3人の浴女》1874-1875年頃、油彩・カンヴァス、オルセー美術館 © GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
    ポール・セザンヌ
    《3人の浴女》
    1874-1875年頃、
    油彩・カンヴァス、
    オルセー美術館
    © GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

開催概要

展覧会名 オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ―モダンを拓いた2人の巨匠
会期 2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
休館日 月曜日(祝日の場合、6月30日、7月28日、8月25日、9月1日は開館)
時間 10:00〜18:00(祝日を除く金曜日と第2水曜日、8月の毎週土曜日、9月1日〜7日は20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 三菱一号館美術館
千代田区丸の内2-6-2
>> 会場の紹介記事はこちら
入場料 一般 2,500円、大学生 1,500円、高校生 1,300円、中学生以下無料
※詳細はこちらをご確認ください
公式サイト https://mimt.jp/ex/renoir-cezanne/
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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