
多才な活躍を続ける“天与の描き手” 安彦良和の創作世界を辿る回顧展
アニメーションと漫画の両分野で半世紀以上にわたり活躍してきた、安彦良和(1947年〜)の創作活動を総覧する初の本格的回顧展が開催。
『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインとアニメーションディレクターとして知られる安彦は、アニメ監督、歴史漫画家としても多彩な才能を発揮し、日本のポップカルチャーの礎を築いてきた。
本展では、初公開のものを含むアニメ制作の貴重な資料、カラーイラスト、デビュー当初から最新作までの漫画原稿など、約50年間にわたる創作の数々を紹介。
圧倒的な画力、壮大なスケールの物語性、時代や歴史を見つめる鋭い視線、天与の才能をもつ「描く人」安彦良和の、クリエーションの軌跡をたどる。
6章で構成される本展の第1章では、北海道遠軽町に生まれた安彦の原点を探る。
絵画教育を受けることなく、独学で描き続けた少年時代のノートや大学時代の漫画作品『遙かなるタホ河の流れ』などから、飽くなき探究心が垣間見える「描く人」の原点を探る。
大学時代に身を投じた学生運動により、大学を退学となり上京した安彦の人生は、思わぬ出会いから新たなステージへと開かれていく。
偶然見かけた求人広告から「虫プロダクション」の養成所に入所した安彦は、その卓越した画力がアニメーション業界において注目を集めるようになり、数々の作品に携わることとなった。
第2章では、虫プロダクションでの研修を経てアニメーターとして活躍を始めた初期の作品群を紹介。『宇宙戦艦ヤマト』『無敵超人ザンボット3』など、1970年代の貴重な資料が並ぶ。
続く第3章では、社会現象となった『機動戦士ガンダム』の制作における安彦の役割に迫る。キャラクターの造形や原画など、アニメーターとしての圧倒的な画力を堪能できる。
第4章では、『機動戦士ガンダム』もその一翼を担った1980年代のアニメーションブームの中で、アニメーションの監督、小説の挿絵、漫画執筆と次々に新たな挑戦を始めた安彦の多彩な活躍を概観する。『クラッシャージョウ』(小説挿絵:1977〜、劇場版アニメ:1983)『アリオン』(漫画:1979〜84、劇場版アニメ:1986)など、ジャンルを横断する創作の広がりが見て取れる。
第5章では、歴史漫画家としての安彦に焦点を当て、『ナムジ』『虹色のトロツキー』『王道の狗』『ジャンヌ』など、神話から近代史、西洋史までを題材にした作品群が展示される。
約25年間漫画に専念していた安彦は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を契機に、再びアニメーションに携わるようになる。
第6章では、揺れ動く世界に眼差しを向けつつ、なお第一線で作品を生み出し続ける安彦の最新のアニメや漫画から、そこに込められた思いを読み解き、現在も作品を精力的に発表し続ける安彦の“現在(いま)”を伝える。
渋谷というサブカルチャーの発信地で、安彦良和という“描く人”の軌跡を辿る本展は、日本の文化の豊かさと多様性を再認識する貴重な機会となるだろう。
本展チケットを抽選で5組10名様にプレゼントいたします。ご希望の方は下記の応募フォームにご入力いただき送信ください。
なお、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
締切:2025年11月12日(水)
| 展覧会名 | 描く人、安彦良和 |
|---|---|
| 会期 |
2025年11月18日(火)〜2026年2月1日(日) ※会期中、展示替えあり 前期:11月18日(火)〜12月21日(日) 後期:12月24日(水)〜2月1日(日) |
| 休館日 | 月曜日(ただし11月24日、1月12日は開館)、11月25日(火)、12月23日(火)、12月29日(月)〜1月3日(土)、1月13日(火) |
| 時間 | 10:00〜18:00(金曜日は20:00まで) ※入場は閉館時間の30分前まで |
| 会場 | 渋谷区立松濤美術館 渋谷区松濤2-14-14 |
| 観覧料 | 一般 1,000円、大学生 800円、高校生・60歳以上 500円、小中生 100円 ※土・日曜日、祝休日は小中生無料 ※毎週金曜日は渋谷区民無料 ※障がい者及び付添の方1名は無料 ※1月24日(土)〜2月1日(日)は日時指定予約制。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 公式サイト | https://shoto-museum.jp/ |
| 問合せ | 03-3465-9421 |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。