版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト

レンブラントが切り拓いたエッチング表現と、その影響の広がりをたどる

  • 2026/06/16
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17世紀を代表する画家レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン(レイデン、1606−アムステルダム、1669年)。レンブラントのエッチング(腐蝕銅版画)と、その表現が後世の芸術家たちに与えた影響を紹介する展覧会が、国立西洋美術館で開催される。
 オランダ・アムステルダムのレンブラント・ハウス美術館と国立西洋美術館による共同企画となる本展では、両館のコレクションを中心に、国内外から集められた作品や関連資料など約130点を3章構成で展示する。

第1章は、レンブラントのエッチング制作をテーマに展開。17世紀初頭、エッチングが歴史的な転換期を迎えていた時代に、レンブラントは実験的な試みを重ねながら、その表現の可能性を拓いていった。《百グルデン版画》では、緻密に重ねた線の集積が生み出した柔らかく深い闇と白描のような趣が共存しており、エッチングが持つ表現の可能性が最大限まで追究されている。
 本章ではレンブラントのエッチング制作を、「肖像と頭部習作」「無宿者と市井の人々」「キリスト教主題」「スケッチ」「風景」の5つのセクションで紹介する。

第2章では、17〜18世紀におけるレンブラントの版画が後世に与えた影響をたどる。レンブラントの版画は制作当時から高い人気を誇ったが、17世紀における影響の広がりは限定的だった。しかし、イタリアのジョヴァンニ・ベネデット・カスティリオーネやステファーノ・デッラ・ベッラのように、そのエッチングに創造的な刺激を受けた作品も生み出されている。18世紀になると、ドイツの芸術家たちを中心に関心が高まり、模倣作の制作や収集活動が活発化した。

第3章では、19〜20世紀におけるレンブラント受容に焦点を当てる。エッチング復興リヴァイヴァルの機運が高まるなか、レンブラントは理想的な版画家として再評価された。本展では、フランシスコ・デ・ゴヤをはじめ、ジェームズ・マクニール・ホイッスラー、オディロン・ルドン、アンリ・マティス、パブロ・ピカソら、レンブラントに刺激を受けた芸術家たちの作品も展示。文学や批評の動向も交えながら、その影響の広がりをひもとく。

レンブラントが切り拓いたエッチング表現の魅力と、その影響が時代や分野を超えて広がっていく様子を紹介する本展。版画史におけるレンブラントの功績と、そのインパクトに注目したい。

  1. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《書斎の学者(ファウスト)》1652年頃 エッチング、ドライポイント、ビュラン 国立西洋美術館
  2. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《百グルデン版画》1648年頃 エッチング、ドライポイント、ビュラン/和紙 国立西洋美術館
  3. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《イタリア風景の中で読書する聖ヒエロニムス》1653年頃 エッチング、ドライポイント/和紙 レンブラント・ハウス美術館
  4. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《窓辺でエッチングを制作する自画像》1648年 エッチング、ドライポイント、ビュラン/中国紙 レンブラント・ハウス美術館
  5. ゲオルク・フリードリヒ・シュミット 《窓の蜘蛛を伴う自画像》1758年 エッチング、ドライポイント レンブラント・ハウス美術館
  6. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《使徒たちに現れるキリスト》1656年 エッチング レンブラント・ハウス美術館
  7. フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス 〈戦争の惨禍〉79番:《真理は死んだ》1810-20年頃 エッチング、バーニッシャー/ウォーヴ紙 国立西洋美術館
  1. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《書斎の学者(ファウスト)》1652年頃 エッチング、ドライポイント、ビュラン 国立西洋美術館
  2. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《百グルデン版画》1648年頃 エッチング、ドライポイント、ビュラン/和紙 国立西洋美術館
  3. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《イタリア風景の中で読書する聖ヒエロニムス》1653年頃 エッチング、ドライポイント/和紙 レンブラント・ハウス美術館
  4. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《窓辺でエッチングを制作する自画像》1648年 エッチング、ドライポイント、ビュラン/中国紙 レンブラント・ハウス美術館
  5. ゲオルク・フリードリヒ・シュミット 《窓の蜘蛛を伴う自画像》1758年 エッチング、ドライポイント レンブラント・ハウス美術館
  6. レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《使徒たちに現れるキリスト》1656年 エッチング レンブラント・ハウス美術館
  7. フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス 〈戦争の惨禍〉79番:《真理は死んだ》1810-20年頃 エッチング、バーニッシャー/ウォーヴ紙 国立西洋美術館

開催概要

展覧会名 版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト
会期 2026年7月7日(火)〜9月23日(水・祝)
休館日 月曜日(ただし7月20日、8月10日、9月21日は開館)、7月21日(火)
時間 9:30〜17:30(金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 国立西洋美術館 企画展示室
台東区上野公園7-7
観覧料 一般2,200円、大学生1,300円、高校生1,000円、中学生以下無料
※詳細はこちらをご確認ください
公式サイト https://www.nmwa.go.jp/jp/
問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)

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