館蔵の茶碗100撰 ―国宝から手造茶碗まで―

国宝・重要文化財から数寄者による手造茶碗まで、三井家伝来の茶碗100件を紹介

  • 2026/08/21
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江戸時代から昭和時代まで、300年以上にわたって収集・蓄積されてきた三井家伝来の茶碗を紹介する展覧会が、三井記念美術館開催される。1995年の「三井家の名碗三十撰」以来、約30年ぶりの館蔵品による茶碗展となる本展。同館が所蔵する茶碗の中から、国宝・重要文化財を含む名品・優品や三井家ゆかりの茶碗など、100件を選んで展示する。

展示室1では、重要文化財に指定された名椀、《玳皮盞たいひさん鸞天目らんてんもく)》、《粉引茶碗こひきちゃわん三好粉引みよしこひき)》、《黒樂茶碗くろらくちゃわん(銘俊寛しゅんかん)》、《赤樂茶碗あからくちゃわん(銘ぬえ)》、《黒樂茶碗くろらくちゃわん(銘雨雲あまぐも)》の5点を展示。唐物茶碗、高麗茶碗、和物茶碗の順に、《古三島茶碗こみしまちゃわん二徳三島にとくみしま)》などの名物とされる名碗を交えて紹介する。
 展示室2では、日本で焼かれた和物茶碗で国宝に指定された2碗の内の1碗である、《国宝 志野茶碗しのちゃわん 銘卯花墻うのはながき》を展示。卯花墻は、美濃の牟田洞窯むたぼらがまで焼かれた志野茶碗で、轆轤ろくろで挽かれた半筒形を撫三角形に歪め、胴の随所に箆へら削りを施し、鉄絵てつえで垣根文様を描いて志野釉しのゆうを掛けている。
織田有楽おだうらく(1547〜1621年)の茶室「如庵じょあん」を写した展示室3では、織田有楽にちなんだ茶道具の取り合わせを展開。床には有楽の消息(十月十六日春可老宛)、茶碗は伝有楽所持の《大井戸茶碗(有楽茶碗)》、茶杓は有楽作の竹茶杓、茶器は千利休「金砂」直書の黒中棗、釜は利休好の与次郎作雲龍釜を取り合わせて展示する。また展示室4では、展示室1・2・3で展示した以外の唐物茶碗・高麗茶碗・和物茶碗を、ほぼ時代順に紹介する。

展示室5では、三井家とかかわりの深い樂家と永樂家の茶碗を展示。
 樂家は、千利休の美意識と創意による樂茶碗を初代長次郎が焼いて以来、代々千家流茶道のなかで陶家としての「ちゃわん屋」として続き、当代吉左衛門で十六代目となる。本展示室では、12点の作品をほぼ時代順・歴代順に紹介する。
 永樂家と三井家との交流は十代了全のころから見られ、その後十六代即全まで続き、この間の同館が所蔵する作品は200件を超えている。その中でも特に保全と和全の茶碗に焦点を当て、32件(35点)を紹介。

展示室6・7では、保全の祥瑞写しょんずいうつしの茶碗のほか、保全の作品3点、和全の作品8件21点が展開。さらに、展示室7の後半では、素人による手造り茶碗を「手造茶碗」として13件(15点)展示。素人といっても茶の湯を嗜む数寄者によるものであり、ここでは三井家の当主達、表千家の家元、紀州徳川家の藩主や側室・側近に関わる茶碗を中心に展開する。

さまざまな茶碗を通して、三井家が300年以上にわたり収集してきた茶の湯の歴史を見渡してみてはどうだろうか。

  1. 国宝 志野茶碗 銘卯花墻 桃山時代・16〜17世紀 三井記念美術館蔵
    国宝
    志野茶碗 銘卯花墻
    桃山時代・16〜17世紀
    三井記念美術館蔵
  2. 重要文化財 中興名物 玳皮盞(鸞天目)南宋時代・12 〜 13世紀 三井記念美術館蔵
    重要文化財
    中興名物 玳皮盞(鸞天目)
    南宋時代・12〜13世紀
    三井記念美術館蔵
  3. 重要文化財 粉引茶碗(三好粉引) 朝鮮時代・16世紀 三井記念美術館蔵
    重要文化財
    粉引茶碗(三好粉引)
    朝鮮時代・16世紀
    三井記念美術館蔵
  4. 御所丸茶碗 朝鮮時代・17世紀 三井記念美術館蔵
    御所丸茶碗
    朝鮮時代・17世紀
    三井記念美術館蔵
  5. 赤地金襴手 鳳凰文天目 永樂和全作 明治時代・19世紀 三井記念美術館蔵
    赤地金襴手 鳳凰文天目
    永樂和全作
    明治時代・19世紀
    三井記念美術館蔵
  6. 赤樂亀絵茶碗(紀州御庭焼・偕楽園窯)三井高祐作・徳川治宝画 江戸時代・文政2年(1819) 三井記念美術館蔵
    赤樂亀絵茶碗(紀州御庭焼・偕楽園窯)
    三井高祐作・徳川治宝画
    江戸時代・文政2年(1819)
    三井記念美術館蔵

開催概要

展覧会名 館蔵の茶碗100撰 ―国宝から手造茶碗まで―
会期 2026年9月12日(土)〜11月23日(月・祝)
休館日 月曜日(ただし9月21日、10月12日、11月2日・23日は開館)、10月13日(火)
時間 10:00〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 三井記念美術館
中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7F
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,200円、高大生 700円、70歳以上(要証明) 1,000円、中学生以下無料
公式サイト http://www.mitsui-museum.jp/
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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