皇居三の丸尚蔵館グランドオープン記念特別展「皇室の至宝―美いづるところ」

皇室ゆかりの名宝約190件が集結。全面開館を記念する3つの展覧会の第一弾

  • 2026/10/19
  • イベント
  • アート

皇室に代々受け継がれてきた美術品や歴史資料を保存・研究・公開する皇居三の丸尚蔵館が、令和8年(2026年)11月3日に全面開館する。平成元年(1989年)、上皇陛下と香淳皇后により皇室ゆかりの品々が国に寄贈されたことを受け、平成5年(1993年)に宮内庁三の丸尚蔵館として開館。その後も旧宮家などからの寄贈を受けて収蔵品を充実させ、現在は国宝10件、重要文化財13件を含む約6,300件を所蔵している。
 グランドオープンを記念して開催される3つの展覧会の第一弾となる本展では、国宝や重要文化財をはじめとする代表的な収蔵品を紹介。さらに、正倉院宝物や聖徳太子ゆかりの法隆寺献納宝物など、皇室の保護のもとで守り伝えられてきた名宝約190件を一挙に公開する。

前期展示では、正倉院宝物を皇居内で初めて公開。聖武天皇御遺愛の品々を記した『国家珍宝帳』に載る《螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)》や《八角鏡(はっかくきょう) 平螺鈿背(へいらでんはい)》は、ヤコウガイによる螺鈿や琥珀などを用いた装飾が見どころだ。古代の工芸技術の粋を凝らした優品に加え、狩野探幽による《源氏物語図屏風(げんじものがたりずびょうぶ)》や、菊花のなかで遊ぶ小鳥を金の高蒔絵と螺鈿で表した重要文化財《菊蒔絵螺鈿書棚(きくまきえらでんしょだな)》など、江戸絵画や近代美術の名品も並ぶ。

中期展示では、明治時代に皇室へ献納された法隆寺献納宝物を中心に、国宝・重要文化財などを紹介。長く垂れ下がった耳朶や高く突き出た鼻が特徴的な国宝《伎楽面(ぎがくめん) 治道(ちどう)》、龍の頭と胴部に線刻されたペガサスが特徴の国宝《竜首水瓶(りゅうしゅすいびょう)》などが登場。また、世界地図と28の都市図を描いた重要文化財《萬国絵図屏風(ばんこくえずびょうぶ)》や、伝説上の動物をユーモラスに表現した横山華渓の《三蟲之図(さんちゅうのず)》、中国の理想郷を描き、裕仁親王(昭和天皇)の御結婚に際して献上された富岡鉄斎の《武陵桃源(ぶりょうとうげん)・瀛洲神境(えいしゅうしんきょ)》など、幅広い作品を展観する。

後期展示では、昭和美術の発展の軌跡をたどる。鎌倉時代、2度にわたるモンゴル軍襲来に際し竹崎季長の奮戦を描いた国宝《蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)》や、安土桃山時代の狩野永徳と江戸時代の狩野常信がそれぞれ手がけた国宝《唐獅子図屏風(からじしずびょうぶ)》を紹介。さらに、皇室の慶事を記念する菓子器として受け継がれてきたボンボニエール、雅楽の唐楽の曲名の一つ「萬歳楽」をモチーフに舞人を写実的に表した山崎朝雲の《萬歳楽置物(まんざいらくおきもの)》、横山大観による水墨画の大作《龍蛟躍四溟(りゅうこうしめいにおどる)》なども登場する。

丸の内の高層ビル群を望みながら、四季折々の自然に包まれた皇居内に建つ新たな文化の拠点。皇室ゆかりの名宝を通して、日本の文化形成において皇室が果たしてきた大きな役割や、華やかな宮廷文化の粋に触れてみては。

  1. 八角鏡 平螺鈿背 北倉42-7	中国・唐時代(8世紀)	正倉院	前期:11/3〜11/23
    八角鏡 平螺鈿背 北倉42-7
    中国・唐時代(8世紀)
    正倉院
    前期:11/3〜11/23
  2. 重要文化財 図案:六角紫水 蒔絵:川之邊一朝 金具:海野勝�a 菊蒔絵螺鈿書 棚	明治36年(1903)	皇居三の丸尚蔵館収蔵	前期:11/3〜11/23
    重要文化財
    図案:六角紫水
    蒔絵:川之邊一朝
    金具:海野勝�a
    菊蒔絵螺鈿書 棚
    明治36年(1903)
    皇居三の丸尚蔵館収蔵
    前期:11/3〜11/23
  3. 国宝 伎楽面 治道 飛鳥時代(7世紀) 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives 中期:11/26〜12/20
    国宝
    伎楽面 治道
    飛鳥時代(7世紀)
    東京国立博物館蔵
    Image: TNM Image Archives
    中期:11/26〜12/20
  4. 国宝 竜首水瓶 飛鳥時代(7世紀) 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives 中期:11/26〜12/20
    国宝
    竜首水瓶
    飛鳥時代(7世紀)
    東京国立博物館蔵
    Image: TNM Image Archives
    中期:11/26〜12/20
  5. ボンボニエール 丸形柏に花桃文 昭和55年(1980) 皇居三の丸尚蔵館収蔵 後期:12/23〜1/24
    ボンボニエール 丸形柏に花桃文
    昭和55年(1980)
    皇居三の丸尚蔵館収蔵
    後期:12/23〜1/24
  6. 山崎朝雲 萬歳楽置物 昭和3年(1928) 皇居三の丸尚蔵館収蔵 後期:12/23〜1/24
    山崎朝雲 萬歳楽置物
    昭和3年(1928)
    皇居三の丸尚蔵館収蔵
    後期:12/23〜1/24

開催概要

展覧会名 皇居三の丸尚蔵館グランドオープン記念特別展「皇室の至宝―美いづるところ」
会期 2026年11月3日(火・祝)〜2027年1月24日(日)
※各期で全点展示替え
前期:11月3日(火・祝)〜23日(月・祝)
中期:11月26日(木)〜12月20日(日)
後期:12月23日(水)〜1月24日(日)
休館日 月曜日(ただし、11月23日、1月11日は開館)、11月24日(火)・25日(水)、12月22日(火)、12月28日(月)〜1月3日(日)、1月12日(火)
※その他諸事情により、臨時休館の場合あり
時間 9:30〜17:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館は各閉館時間の30分前まで
会場 皇居三の丸尚蔵館
千代田区千代田1-8 皇居東御苑内
入館料 一般 2,500円、小中高大生および満23歳未満の方は無料
※日時指定予約制
※詳細はこちらをご確認ください
公式サイト https://shozokan.nich.go.jp/
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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