誰もが知る平家盛衰のストーリー
江戸時代の絵画帖で“粋”に楽しむ
平家一門の盛衰を語った軍記物語として有名な『平家物語』。この物語を120枚の扇形の絵画にまとめ、折帖に貼り込んだ根津美術館の所蔵作品「平家物語画帖」を中心に、「源平合戦図屏風」や「曽我物語図屏風」など、関連作品をまとめたテーマ性の高い展覧会です。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
猛き人もついに滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
有名なこの冒頭から始まる『平家物語』は、13世紀半ば頃に完成したと推測されています。その内容は人々の心をとらえ、長く語り継がれてきました。絵巻物のように広げて鑑賞できる「平家物語画帖」は、右ページに物語の本文を抜粋した詞書が書かれ、左ページに扇形の絵画が貼り付けられています。この手法は17〜18世紀の江戸時代で人気を博していたようです。
小さな扇面の中に描かれた物語の名場面は、細かい筆致で綿密画のよう。絵本のように眺めれば、江戸時代の人々の物語の捉え方が実感できるかもしれません。
※会期終了に伴い画像を削除いたしました展覧会名 | 平家物語画帖 −諸行無常のミニアチュール− |
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会期 | 2012年9月8日(土)〜2012年10月21日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし9月17日、10月8日は開館)、9月18日、10月9日、10月11日 |
時間 | 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 根津美術館 港区南青山6-5-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般1,000円、高大生800円 |
公式サイト | https://www.nezu-muse.or.jp/ |
問合せ | 03-3400-2536 |
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