ヴァロットン ―冷たい炎の画家

モノトーンの木版画で一世を風靡した画家ヴァロットンの本邦初回顧展!

  • 2014/05/21
  • イベント
  • アート

白と黒のコントラストで表した創作版画から始まり、油彩画、挿絵、批評、演劇と、19世紀のパリで幅広く活躍した画家フェリックス・ヴァロットンの日本で初めて開かれる回顧展です。

スイス生まれのヴァロットンは、16歳の時にフランスに移住。1890年代に作ったモノトーンの木版画が評価され、版画の芸術表現が見直されるきっかけをつくりました。強調された輪郭と平坦な画面構成は、象徴主義や浮世絵の影響だと言われています。前衛芸術グループ「ナビ派」の一員としても活動し、鋭い観察眼で冷ややかさが漂う独自の作品を描きました。作品は切り取られた場面ながら、その奥に虚構や暴力など、秘めた要素がうかがえ、ミステリアスな魅力を持っています。

本展では、肖像画、風景画、風刺画、室内画、裸婦像、神話や戦争がテーマの作品など、約60点の油彩を展示。三菱一号館美術館が所蔵する187点のヴァロットンの版画コレクションからも、男女の親密な関係を描いた《アンティミテ》、白黒の対比が際立つ《楽器》、戦争の一場面を客観的にとらえた《これが戦争だ》など、連作を含む約60点が紹介されます。

  1. 《貞節なシュザンヌ》 1922年 油彩、カンヴァス 54×73cm ローザンヌ州立美術館 Photo: J.-C. Ducret, Musee cantonal des Beaux-Arts, Lausanne
    《貞節なシュザンヌ》 1922年 油彩、カンヴァス 54×73cm
    ローザンヌ州立美術館
    Photo: J.-C. Ducret, Musee cantonal des Beaux-Arts, Lausanne
  2. 《赤い絨毯に横たわる裸婦》 1909年 油彩、カンヴァス 73×100cm ジュネーヴ、プティ・パレ美術館 © Association des Amis du Petit Palais, Geneve / photo Studio Monique Bernaz, Geneve
    《赤い絨毯に横たわる裸婦》 1909年 油彩、カンヴァス 73×100cm
    ジュネーヴ、プティ・パレ美術館
    © Association des Amis du Petit Palais, Geneve / photo Studio Monique Bernaz, Geneve
  3. 《夕食、ランプの光》 1899年 油彩、板に貼り付けた厚紙 57×89.5cm パリ、オルセー美術館 Paris, musee d'Orsay
    《夕食、ランプの光》 1899年 油彩、板に貼り付けた厚紙 57×89.5cm
    パリ、オルセー美術館 Paris, musee d'Orsay
  4. 《嘘(アンティミテ T)》 1897年 木版、紙 17.9×22.5cm 三菱一号館美術館
    《嘘(アンティミテ T)》 1897年 木版、紙 17.9×22.5cm
    三菱一号館美術館

開催概要

展覧会名 ヴァロットン ―冷たい炎の画家
会期 2014年6月14日(土) 〜 9月23日(火・祝)
休館日 月曜日
※祝日の場合は開館、9月22日は18:00まで開館
時間 10:00〜18:00(祝日を除く金曜日のみ20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 三菱一号館美術館
千代田区丸の内2-6-2
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,600円、高大生 1,000円、小中生 500円
公式サイト https://mimt.jp
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。