泥象 鈴木治の世界―「使う陶」から「観る陶」へ、そして「詠む陶」へ

用の美ではなく、土と火によるアート!前衛陶芸の魅力

《馬》 1971年、京都国立近代美術館蔵

戦後、国内の陶芸の先頭に立ってきた鈴木治(1926−2001)。1948年に結成した前衛陶芸家集団「走泥社」の中心に立って活躍し、陶芸を造形美術の1つにまで高めた、その作陶の過程を作品で振り返る回顧展です。

表千家、裏千家、武者小路千家が使用する茶道具は、あらかじめ決められた千家十職と呼ばれる10の職人の家が代々作ってきました。その中の土風炉・焼物師であった永楽家の工房でロクロ職人をしていた父に教えを受け、戦後、陶芸家として活動を開始。1948年に八木一夫、山田光、松井美介などと結成した走泥社で、陶芸でありながら用途や機能を持ち合わせない立体造形の分野を開拓します。作陶の思想を「泥象」とし、赤い化粧土を施した焼締めと、青白磁の2つの技法で、馬や鳥などの動物や自然現象をベースにした造形美を追求し続けました。

本展では、未発表作品を含む約140点を紹介。作家自身がある作品のシリーズとともに発表した「〈使う陶〉から〈観る陶〉へ、〈観る陶〉から〈詠む陶〉へ」のフレーズのままに、初期から晩年にかけての作陶の変化が読み取れます。

《土偶》 1963年
《兄と弟》 1971年
《消えた雲》 1982年
開催概要
会期 2014年7月26日(土) 〜 8月31日(日)
休館日 月曜日
時間 10:00〜18:00(金曜のみ20:00まで)
※入場は閉館時間の30分前まで
会場 東京ステーションギャラリー
千代田区丸の内1-9-1 
入館料 一般 900円、高大生700円、小中生400円
公式サイト http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
問合せ 03-3212-2485
2014年7月更新