柔らかな色彩と詩情漂う作品群 終生を京都で活躍した陶芸家 藤平伸の歩み
京都の陶磁器生産の中心として栄えた東山区五条坂で、終生にわたり活動した陶芸家 藤平伸。鋭さのある初期作品から、柔らかい色調で詩情漂う後期の作品まで40年以上にわたる活動を振り返る回顧展です。
1922(大正11)年に京都で生まれた藤平伸は、19歳で結核を患って京都高等工芸学校窯業科を退学し、4年間闘病生活をしました。回復後は家業を手伝い、31歳で日展に初入選、35歳で日展特選を受賞し、注目を浴びます。1970(昭和45)年からは、京都市立芸術大学の教壇にも立ちました。
作品は優しい色合いと優雅な形に抒情性をまとったものが多く、独特な存在感を漂わせることから、“詩情の陶芸家”とも評されます。展覧会へ出品する作品以外にも、陶彫や陶板などの小品制作、書、水彩、ガラス絵などを手掛け、洒脱な作品を多く残しました。
本展では、線刻でシャープな印象を持つ初期の作品から、手捻りならではの柔らかな形や土の質感を感じる後期の作品まで、合せて100点を展示。子ども、動物、手の平サイズの文房具などの陶器作品以外も紹介されます。特に、没後に見つかった画帖『梁塵秘帖』はお気に入りのモチーフや心象風景などが描かれており、必見です。
展覧会名 | 夢つむぐ人 藤平伸の世界 展 |
---|---|
会期 | 2015年8月8日(土) 〜 12月6日(日) ※会期中、展示替えあり |
休館日 | 月曜日(ただし9/21、10/12、11/23は開館)、 9/24(木)、10/13(火)、11/24(火) |
時間 | 11:00〜18:00 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 菊池寛実記念 智美術館 港区虎ノ門4-1-35 西久保ビルB1F >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,000円、大学生 800円、小中高生 500円 |
公式サイト | https://www.musee-tomo.or.jp/ |
問合せ | 03-5733-5131 |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。