人間観察と自然研究が集約された円熟期の傑作 現存が少ない真筆の素描や日本初公開の絵画を展示
日本とイタリアの国交樹立150周年を記念して開かれるレオナルド・ダ・ヴィンチの企画展です。
15点にも満たない真筆絵画の1つである《糸巻きの聖母》は、遠近法を応用した聖母の顔など高度な技術を駆使しており、生前から高く評価されています。1771年に英国バクルー公爵家に所蔵されて以降、現代まで通して5回しかスコットランド・ナショナルギャラリー以外で展示されていない希少な作品です。現在では、目に見えない人物の心の動きを絵画の中で表現する試みがなされたとの見方も出ています。
着想、技法、発明などをまとめた“手稿”は、40歳頃から科学的な研究要素が加わりました。多様な観察と素描を通して自然、人間、宇宙の真理に近づこうとした思想が記されています。現存するもので、特に人気なのが『鳥の飛翔に関する手稿』で、鳥の飛翔、解剖学、建築、水力学の研究のほか、藁や鶏の購入費用メモ、自画像と推測される肖像デッサンなどが書かれています。
本展では、伝説化されたレオナルドの肖像やエピソードを描いた後世の作品を通して、その生涯を紹介する序章から始まり、自然と人間を描いた素描、日本初公開となる『鳥の飛翔に関する手稿』や《糸巻きの聖母》、手の動きに関する素描、ミラノ滞在時に教えを受けたルイーニやジャンピエトリーノなどのレオナルド派の絵画まで4章に分けて、約70点が紹介されます。
展覧会名 | 特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」 |
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会期 | 2016年1月16日(土) 〜 4月10日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし1月18日、3月21日・28日は開館、3月22日は休館) |
時間 | 9:30〜17:30(土曜は19:30まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京都江戸東京博物館 1階特別展示室 墨田区横網1-4-1 |
入館料 | 一般 1,450円、大学・専門生 1,160円、小中高生・65歳以上 730円 |
公式サイト | https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/ |
問合せ | 03-3626-9974(代表) |
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