1930年に開館した日本初の近代西洋美術館 巨匠ぞろいのコレクションと活動の軌跡を辿る
1930(昭和5)年に開館した大原美術館は、岡山県倉敷市の実業家であった大原孫三郎の支援をうけて、洋画家・児島虎次郎が収集した美術品を核とする日本初の近代西洋美術館です。巨匠の作品が多くそろい、今なお日本を代表する美術館であり続ける同館の作品と活動に迫ります。
東京美術学校で学んだ児島は、卒業後の1908年に孫三郎の支援を受けて5年間ヨーロッパに留学します。帰国途上、ヨーロッパの先進的な美術品の購入を孫三郎に嘆願。了承されると、1919年、1922年の2度の渡欧で作品を収集。画廊だけでなく、マティスやモネ本人から直接購入も行いました。1929年に病により47歳で児島が早世すると、孫三郎はその遺作と収集品を展示する美術館の創設にまい進。1930年の開館へとつながったのです。
本展では、西洋の近代美術を中心に民芸、オリエント美術、東洋古代美術、現代美術と多岐にわたるコレクションを幅広く紹介。モネ《睡蓮》、セガンティーニ《アルプスの真昼》、ゴーギャン《かぐわしき大地》、ピカソ《頭蓋骨のある静物》など、19世紀後半から20世紀に活躍した巨匠の作品が多く並びます。児島虎次郎自身の作品や、岸田劉生、梅原龍三郎など日本近代洋画家の作品も見どころの一つです。日本にあることが奇跡とも言われているエル・グレコ《受胎告知》は、東京では30年ぶりの公開となり、必見です。
展覧会名 | はじまり、美の饗宴展 すばらしき大原美術館コレクション |
---|---|
会期 | 2016年1月20日(水) 〜 4月4日(月) |
休館日 | 火曜日 |
時間 | 10:00〜18:00(金曜は20:00まで) ※入場は閉館時間の30分前まで |
会場 | 国立新美術館 企画展示室1E 港区六本木7-22-2 >> 会場の紹介記事はこちら |
観覧料 | 一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円 |
公式サイト | https://www.nact.jp |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。