ノーベル文学賞作家のアートコレクションから深淵な美意識を探る
日本を代表する小説家、川端康成の美術品収集家としての側面に焦点を当て、小説にも登場するアートコレクションを中心に、文学作品にも影響を及ぼした深淵な美意識を鑑みる企画展です。
川端コレクションは、縄文時代の土偶、古墳時代の埴輪、近世絵画、工芸品、モダンアートまで多岐にわたり、興味の対象が幅広いのが特徴です。特に充実しているのが、近世美術コレクションで、池大雅《十便図》、与謝蕪村《十宜図》、浦上玉堂《凍雲篩雪図》の国宝3点が含まれています。文人画は、文章の中にも言及があるほど手元で良く眺めていました。古賀春江、東山魁夷、黒田辰秋など、親しく交流した画家や工芸家の収集作品も多く、草間彌生などアヴァンギャルドの芸術作品もコレクションの対象としています。しかもこうした美術作品が、小説にも断片的ではなく、本質的な部分に関わるモティーフとして扱われているのです。
本展では、3点の国宝のほか、埴輪《乙女頭部》、ロダン《女の手》、古賀春江《煙火(はなび)》などを展示。また、横光利一、菊池寛、三島由紀夫、太宰治ら文学者が川端宛に書いた書簡も紹介します。特に、初恋の女性である伊藤初代の写真や手紙類は首都圏では初公開で、貴重な機会となります。
展覧会名 | 川端康成コレクション 伝統とモダニズム |
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会期 | 2016年4月23日(土) 〜 6月19日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし5月2日は開館) |
時間 | 10:00〜18:00(金曜は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京ステーションギャラリー 千代田区丸の内1-9-1 |
入館料 | 一般 1,000円、高大生800円 |
公式サイト | https://www.ejrcf.or.jp/gallery/ |
問合せ | 03-3212-2485 |
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