オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ

独創的な世界観を構築したガレの創造性を多角的に探る

  • 2016/06/08
  • イベント
  • アート

昼顔形花器「蛾」エミール・ガレ 1900年 サントリー美術館 ©藤森武
昼顔形花器「蛾」
エミール・ガレ
1900年
サントリー美術館 ©藤森武

19世紀後半から20世紀初頭にかけて流行した装飾様式「アール・ヌーヴォー」。同様式を代表する美術工芸家として知られるエミール・ガレの芸術性の源を祖国、異国への憧憬、植物学、生物学、文学の5つの側面から探る企画展です。

ガレは、1846年に高級陶器とガラス器の製造販売会社を営む家庭に生まれました。1863年から父を手伝い、陶器のデザインを始めます。父の作風のヨーロッパ歴史主義を踏襲することで、祖国の美意識が造形の根底に定着。パリ万博、ロンドン万博、ベルリン滞在経験などを経て、異国の様式も取り入れるようになります。
 植物学者でもあったため、植物の素描は細密画のように写実的、また父の代から購読していた自然科学雑誌などから発想を得て、昆虫・鳥類・動物などでも生物学的な視点が見られます。ラテン語、ギリシャ語、ドイツ語、哲学、修辞学などにも秀でていたため、文学者が残した印象的な一節を作品に刻み込み、幻想的な世界を表現する試みも行いました。

本展では、作品の創造の源泉となった5つの側面を1つひとつの章として展開。それぞれの影響を展観しながら掘り下げます。サントリー美術館のコレクションから約100件が紹介されるとともに、国内の未発表作品約20件を公開。またオルセー美術館の特別協力により、日本初出品となるガラス器やデッサン類約40件も展示されます。

  1. 意匠「昼顔形花器〈蛾〉」エミール・ガレ 1899年 オルセー美術館 ©RMN-Grand Palais (musée d´Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
    意匠「昼顔形花器〈蛾〉」
    エミール・ガレ
    1899年
    オルセー美術館
    ©RMN-Grand Palais (musée d´Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
  2. 脚付杯「蜻蛉」エミール・ガレ 1903-04年 サントリー美術館
    脚付杯「蜻蛉」
    エミール・ガレ
    1903-04年
    サントリー美術館
  3. 花器「フランス菊」エミール・ガレ 1881-85年頃 サントリー美術館(野依利之氏寄贈)
    花器「フランス菊」
    エミール・ガレ
    1881-85年頃
    サントリー美術館(野依利之氏寄贈)

開催概要

展覧会名 オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ
会期 2016年6月29日(水) 〜 8月28日(日)
休館日 火曜日(ただし8月16日は開館)
時間 10:00〜18:00(金・土および、7月17日、8月10日は20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 サントリー美術館
港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,300円、高大生 1,000円
公式サイト https://www.suntory.co.jp/sma/
問合せ 03-3479-8600

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。