琳派の二大傑作を並べて公開! 律動感や色彩など共通点を探る
江戸初期に生まれ琳派を大成した画家・尾形光琳と、江戸琳派の祖・酒井抱一の弟子としてその道筋をつけた鈴木其一。それぞれの傑作「燕子花図屏風」と「夏秋渓流図屏風」を同時に鑑賞する華やかな企画展です。
京都の高級呉服商の家に育った光琳と、紫染職人を父に持つと伝わる其一は、共に衣装と関わりの深い環境で育ちました。2つの屏風は落款の形式や書体から、どちらも40歳代半ばに描かれたと考えられています。画家としてのスタートが遅かった光琳、師の画風からの飛躍を模索していた其一、2人とも画業の転換期に大作に取り組みました。
無背景に燕子花が大胆に描かれた「燕子花図屏風」は、左右対称も計算に入れてリズミカルに配置されており衣装デザインのよう。一方、林間の渓流に山百合や紅葉が彩りを添えた情景の「夏秋渓流図屏風」は、アメーバのような水の描写などが非現実的な雰囲気を醸し出しています。表現方法は異なるものの、律動感や金地に映える群青をふんだんに使っている点は同じで、どちらも特別な注文で制作されたと考えられています。
本展では、国宝「燕子花図屏風」と「夏秋渓流図屏風」を並べて展示。また、19世紀前半の江戸後期から20世紀初頭の近代に至るまでの歌川広重や渡辺省亭ら江戸で活躍した画家の作品も紹介します。
展覧会名 | 特別展 「燕子花図と夏秋渓流図」 |
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会期 | 2017年4月12日(水) 〜 5月14日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし5月1日は開館) |
時間 | 10:00〜17:00 ※5月9日(火)〜5月14日(日)は19:00まで ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 根津美術館 港区南青山6-5-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,300円、高大生 1,000円 |
公式サイト | https://www.nezu-muse.or.jp/ |
問合せ | 03-3400-2536 |
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