ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ―

24年ぶりに来日するブリューゲルの傑作!ボスの油彩画も初来日

  • 2017/03/30
  • イベント
  • アート

素朴さの中に批判的視点を織り込んだ作品で知られる、16世紀のネーデルラント絵画の巨匠ブリューゲル。現存する2点の最高傑作「バベルの塔」の1点を所蔵するボイマンス美術館所蔵の同作品を中心に、16世紀ネーデルラントの絵画、版画、彫刻を包括的に展観する企画展です。

14〜15世紀に描かれた「バベルの塔」は、数階建ての塔を建設する人々を描いたものが多数派でした。ブリューゲルは、画面いっぱいの塔と背景に地平線を描くことで、壮大なスケールを表現します。割れたレンガ屑の飛び散った様子、作業員たちが休む飯場など、描写が細かくリアリティがあるのも特徴です。
 2016年に没後500年を迎えたヒエロニムス・ボスも注目の画家。ブリューゲルに大きな影響を与え、ボスのモンスターなどの構想をもとに下絵を描いた版画作品「大きな魚は小さな魚を食う」などがあります。奇想の世界を描いた強烈な個性は人気を博しました。

本展では、ブリューゲルの代表作「バベルの塔」はもちろん、「アントワープの聖ゲオルギウス門前のスケート滑り」や「野ウサギ狩り」などの版画を展示。わずか25点しか現存しないボスの油彩画は、「放浪者(行商人)」と「聖クリストフォロス」が初来日します。2人の巨匠が活躍する前の初期ネーデンルラントの彫刻や、ルカス・ファン・レイデン、ヨアヒム・バティニールなどの同時代の画家にも着目。当時の美術の潮流がうかがえます。

  1. ピーテル・ブリューゲル1世	バベルの塔	1568年頃	油彩、板	Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
    ピーテル・ブリューゲル1世 バベルの塔
    1568年頃 油彩、板
    Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
  2. ヒエロニムス・ボス	放浪者(行商人)	1500年頃	油彩、板	Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
    ヒエロニムス・ボス 放浪者(行商人)
    1500年頃 油彩、板
    Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands

開催概要

展覧会名 ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展
16世紀ネーデルラントの至宝 ― ボスを超えて ―
会期 2017年4月18日(火) 〜 7月2日(日)
休室日 月曜日(ただし5月1日は開室)
時間 9:30〜17:30(金曜は20:00まで)
※入室は閉室時間の30分前まで
会場 東京都美術館 企画展示室
台東区上野公園8-36 
観覧料 一般1,600円、大学生・専門学校生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円
公式サイト https://www.tobikan.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。