武田五一の建築標本 -近代を語る材料とデザイン-

近代を牽引した建築家が集めた建築標本から時代性を探る

国会議事堂の設計に関わった近代の建築家、武田五一。後進の育成のために集めた素材コレクション「建築標本」に焦点を当て、近代の建築デザインの時代性とコレクターとしての視点を掘り下げる企画展です。

1872(明治5)年、現在の広島県福山市に生まれた五一は、ヨーロッパ留学の経験を元に公共建築、個人邸宅、社寺仏閣、墓碑、橋、公園など、多彩な建築作品を残しました。教育者としても知られ、京都大学工学部建築学科を創設。京都工芸繊維大学でもデザインを教えました。「建築標本」は分類学的思考によって採取されており、業種を超えた建築や意匠を独特な視点でとらえています。

本展では、大正から昭和初期に収集された「建築標本」約100点をカテゴリーに分けて紹介します。
 「新たなる材料」の章では、人造石、鉄筋コンクリート、板ガラスといった当時の新素材を、「時代の流行」の章では、タイルやテラコッタなどのマテリアルを、「近代的生活」の章では、水栓金具や錠前などを、「古典再考」の章では、国内外の建築史にまつわる古建築模型、石膏模型、古瓦、建具雛形などを、「20世紀初頭のデザイン表現」の章では、ヨーロッパから取り寄せた装飾金具などの工芸品と、多様な分野の標本を展示。最後の「講義の足跡」の章では、直筆の講義ノート、学生による色彩構成の作品、間取りなどをスケッチした学生のノートなどを展示し、五一の講義の様子を伝えます。

金具見本(湯浅伸銅株式会社)所蔵:京都大学建築学専攻 撮影:佐治康生
建築装飾繰形及柱頭。列柱の柱頭で、左はローマ時代のコンポジット式、右はギリシャ時代のイオニア式。いずれも大正12年(1932)8月、武田五一が京都大学に寄贈したもの。所蔵:京都大学建築学専攻 撮影:佐治康生
板ガラス見本。厚さや加工が多様な板ガラスの見本は木箱に収め、持ち運べるようになっている。取り出しやすさも考慮してあり、ガラスの厚みも一目で分かる。所蔵:京都大学建築学専攻 撮影:佐治康生
京都高等工芸学校の図案標本。引手金具フックの見本。明治42年(1909)に高田商会大阪支店より購入。所蔵:京都工芸繊維大学美術工芸資料館 撮影:佐治康生
開催概要
展覧会名 武田五一の建築標本 -近代を語る材料とデザイン-
会期 2017年6月8日(木) 〜 8月26日(土)
休館日 水曜日、8月11日(金・祝) 〜 16日(水)
時間 10:00〜18:00
会場 LIXILギャラリー
中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA 2F 
入場料 無料
公式サイト http://www1.lixil.co.jp/gallery/
問合せ 03-5250-6530
2017年6月更新