60センチの大皿から数センチの豆皿まで。皿と食卓の関係に迫る!
中近東の国々に輸出された中国の陶磁器の大皿。国内で好まれた10センチほどの小皿など、食事を盛るために作られた“皿”というテーマで陶磁器を展観する企画展です。
中国では、元から明時代初頭にかけて直径30〜60センチの大皿が作られ、中東へ輸出。日本では、食事の際に小型の膳を用いたため、小さな皿が好まれました。10センチほどの小皿には、花鳥風月、富士、松皮菱形など、多様なバリエーションがあります。季節感を重視した日本の文化に合わせて、膳の上でも花、鳥、虫などが描かれた皿で春夏秋冬を楽しみました。江戸時代以降に使われるようになった大皿では、料理が進むにつれて皿の模様が表れる様が、宴の粋な演出の一つとなりました。
本展では、中国や日本の大皿、形や絵付けなどが多彩な小皿を展観します。17世紀初頭の肥前地方で流行した高台が小さく、口縁に向かって大きく開いた《染付寿字文大皿》、織部らしい緑釉がかかり、花文が散らされた様が美しい《織部大皿》などの大皿は迫力ある柄と精緻な文様が見どころの一つです。朝鮮半島の宮廷の食卓でも使われたという《赤絵五角小皿》、秋の風情を感じる高松釜で焼かれた《色絵琵琶型皿》、日本からの注文で作られた可能性がある景徳鎮窯の《染付蝶文小皿》などの小皿は、並べたときの愛らしさが魅力です。大小使いこなし、楽しんだ皿盛りの食事文化を紐解きます。
展覧会名 | 企画展 「やきもの勉強会 ―食を彩った大皿と小皿―」 |
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会期 | 2017年7月13日(木) 〜 9月3日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし7月17日は開館)、7月18日(火) |
時間 | 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 根津美術館 港区南青山6-5-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,100円、高大生 800円 |
公式サイト | https://www.nezu-muse.or.jp/ |
問合せ | 03-3400-2536 |
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