特別展 地獄絵ワンダーランド

死生観が地獄に、来世観が極楽に、死後の世界を描いた美術の数々

地獄極楽変相図 白隠筆 紙本墨画淡彩 1幅 江戸時代 静岡・清梵寺蔵後期展示

輪廻転生が繰り返されるこの世から解脱して悟りに至る教えを説いた仏教。その思想の中で生まれた来世観である、地獄と極楽を描いた美術に焦点を当て、恐れと憧れの世界を描いた近世以降の多様な作品を展観する企画展です。

自分の行い(業)の責任を問う仏教では、悪行ばかりだと現世よりも酷い地獄へ堕ち、往生できると極楽で苦悩のなく安らかに過ごせると、独特の来世観が発達。特に日本では、平安時代に恵心僧都源信が著した『往生要集』をきっかけに、地獄へ堕ちる不安と来世を求める声が高まり、絵画、彫刻、工芸などの多彩な美術が発展していきました。

本展では、第1章ようこそ地獄の世界へ、第2章地獄の構成メンバー、第3章ひろがる地獄のイメージ、第4章地獄絵ワンダーランド、第5章憧れの極楽と、5章立てで展示を構成します。1章では、2013年に発行された絵本『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』の原画、『往生要集』、地獄を含む六道を描いた作品などが紹介されます。2章では、閻魔大王とその眷属である司命・司録、冥界の裁判官である十王、獄卒、奪衣婆、救済者の地蔵菩薩など、地獄にいるメンバーを紹介。3章では、山岳信仰と結びついた曼荼羅や、心に重点を置いた曼荼羅などで多様な地獄を展観するほか、パロディ化した読本、地獄めぐりの物語、双六など、ユニークな作品も紹介します。4章では、大らかで滑稽な地獄絵を取り上げ、マンガのような十王図、禅僧白隠の地獄極楽変相図、木喰の十王像などが登場。最後の5章では、浄土図や来迎図などが並びます。


『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』より「閻魔大王」 2013年水木プロダクション蔵 通期展示 © 水木プロダクション
「一百三升芋地獄」山東京伝作 紙本墨摺 1冊 江戸時代 早稲田大学図書館蔵 後期展示
重要文化財 六道絵 絹本着色 6幅 南宋時代 滋賀・新知恩院蔵 後期展示

開催概要
展覧会名 特別展 地獄絵ワンダーランド
会期 2017年7月15日(土) 〜 9月3日(日)
※会期中、展示替えあり
前期:7月15日(土) 〜 8月6日(日)
後期:8月8日(火) 〜 9月3日(日)
休館日 月曜日(ただし7月17日、8月14日は開館)、7月18日(火)
時間 10:00〜17:00(金曜は19:00まで)
※入館は各閉館時間の30分前まで
会場 三井記念美術館
中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7F 
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般1,300円、高大生800円
公式サイト http://www.mitsui-museum.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2017年7月更新