ゴッホ展 巡りゆく日本の夢

初公開も続々! 互いに想う。ゴッホの憧憬と日本人の巡礼の軌跡

フィンセント・ファン・ゴッホ《花魁(溪斎英泉による)》1887年、油彩・綿布、ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵 ©Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

20世紀を代表する画家、フィンセント・ファン・ゴッホ。その独自の絵画表現に大きな影響を与えたジャポニスムに焦点を当てると同時に、ファン・ゴッホの死後、多くの日本人が彼に憧れ、その足跡をたどった点にも着目。それぞれの軌跡を追う企画展です。日本初のファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトで、日本での会期終了後、オランダでも開催されます。

1886年、ジャポニスム(日本趣味)が花開くパリにやってきたファン・ゴッホは、画商ビングの店で大量の浮世絵を見て、その鮮やかな色彩や構図に魅せられ、浮世絵を収集。英泉の《花魁》、広重の《大はしあたけの夕立》などを模写したほか、カフェ「ル・タンブラン」で浮世絵展も開催しました。美術作品や日本を紹介した文章から日本と日本人を理想化し、移住した南仏を「日本」のように捉え、自身の理想を実現すべくゴーガンと「黄色い家」で共同生活を行いますが、「耳切り事件」で崩壊。1890年のファン・ゴッホの死により、日本の夢は断たれます。しかし、死後間もない時期に、日本で武者小路実篤や岸田劉生ら「白樺派」によってその生涯や作品が紹介され、今度は日本人がファン・ゴッホに憧憬。30年後、日本の画家たちがオーヴェールを訪れ、最後を看取ったポール=フェルディナン・ガシェの息子の家を訪問しました。1920年代、日本の知識層によるオーヴェール巡礼や、まとまったコレクションを形成していたクレラー=ミュラー・コレクションへの巡礼が繰り広げられていきます。

本展では、ファン・ゴッホが研究した浮世絵の色彩や構図に着目し、ジャポニスムの影響を具体的に探る第1部、日本人によるファン・ゴッホ巡礼をガシェ家の芳名録に基づいた約80点の資料でたどる第2部に分けて、互いの関係を紹介します。《雪景色》、《夾竹桃と本のある静物》、《ポプラ林の中の二人》やガシェ家に残された3冊の「芳名録」などは日本初公開となります。また、佐伯祐三の《オーヴェールの教会》、前田寛治の《ゴッホの墓》など巡礼から生まれた作品、ガシェ家訪問を撮影した動画など、クレラー=ミュラー家の芳名録、当時の展示風景写真なども並び、多角的に関係性を展観できます。


フィンセント・ファン・ゴッホ《ポプラ林の中の二人》 1890年、油彩・カンヴァス、シンシナティ美術館蔵(メアリー ・E. ・ジョンストン遺贈)
フィンセント・ファン・ゴッホ《アイリスの咲くアルル風景》1888年、油彩・カンヴァス、ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵 ©Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

フィンセント・ファン・ゴッホ《雪景色》1888年、油彩・カンヴァス、個人蔵 ©Roy Fox
フィンセント・ファン・ゴッホ《夾竹桃と本のある静物》1888年、油彩・カンヴァス、メトロポリタン美術館蔵(ジョン・L.・ローブ夫妻寄贈) ©The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY
開催概要
展覧会名 ゴッホ展 巡りゆく日本の夢
会期 2017年10月24日(火) 〜 2018年1月8日(月・祝)
休室日 月曜日(ただし1月8日は開室)、12月31日(日)、1月1日(月・祝)
時間 9:30〜17:30
※金曜および11月1日(水)、2日(木)、4日(土)は20:00まで
※入室は閉室時間の30分前まで
会場 東京都美術館
台東区上野公園8-36 
観覧料 一般 1,600円、大学生・専門学校生 1,300円、高校生 800円、65歳以上 1,000円
※11月15日(水)、12月20日(水)はシルバーデーにより65歳以上の方は無料(要証明)
公式サイト https://www.tobikan.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2017年10月更新