レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル

楽しく体験しながら、新しい視点を見出す!撮影可能な作品も

視覚的な錯覚や音の効果を用いて既成概念を崩す作品を手掛ける、アルゼンチン出身の現代アーティスト、レアンドロ・エルリッヒ。大型のインスタレーションから映像まで約40点の作品をもとに、25年にわたる活動の全容を紹介する過去最大規模の企画展です。

1973年、ブエノスアイレスで生まれたエルリッヒは、現在もブエノスアイレスとウルグアイ、モンテビデオを拠点に活動。建物や教室、エレベーターなど、日常のありふれたものを作品のモチーフにして、既存概念の再考を促す作品は親しみやすいのが特徴です。第26回サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル、2004年)や、リバプール・ビエンナーレ(イギリス、2008年)などの国際展に多く参加しているほか、20011年にはパリのポンピドゥー・センターで開催された「パリ・デリー・ボンベイ展」にも出展し、ローマ、ニューヨーク、マドリッドなど世界各地で個展を開催しています。日本でも、2006年と2012年に越後妻有アートトリエンナーレ、瀬戸内国際芸術祭2010などに参加。2014年には、金沢21世紀美術館で日本初の個展を開催します。同美術館に恒久設置された《スイミング・プール》は、地上と地下を隔てる水面を通して、水中で動き回る人々や水中から地上を見る体験ができることから人気を博し、日本でエルリッヒの名前が知られるきっかけとなりました。

本展では、全体の8割を日本初公開の作品で展示します。特に人気のある「建物」シリーズは、新バージョンで登場。床に横たわった建物の壁面に寝転がると、その姿が鏡に映し出されて、壁や窓枠にしがみついているかのような光景が生まれる、体験型のインスタレーションです。撮影も可能なため、作品の一部になった自分を記念に撮ることができます。《試着室》は体験型のインスタレーション。前方と左右に姿見のある試着室に入ると、自分の姿が写らず、鏡に試着室がずっと続く光景が広がります。新作の《教室》は、亡霊となった自分が廃校の教室にいるかのように見える、少子化や地方の過疎化を背景とした作品になっています。老若男女誰もが気軽に楽しめる作品を通して、習慣や既成概念からの再考を促す、ユニークな内容となっています。

レアンドロ・エルリッヒ 《建物》 2004年 展示風景:104-パリ、2011年 ※参考図版
レアンドロ・エルリッヒ 《精神分析医の診察室》 2005年 展示風景:プロア財団、ブエノスアイレス、2013年 撮影:Clara Cullen ※参考図版

レアンドロ・エルリッヒ 《反射する港》 2014年 展示風景:「ハンジン・シッピング・ザ・ボックス・プロジェクト2014」韓国国立現代美術館、ソウル、2014年 Courtesy: National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea; Art Front Gallery; Galleria Continua
レアンドロ・エルリッヒ 《二重の茶室》 2010年 230 x 400 x 775 cm  ミクスト・メディア 展示風景:瀬戸内国際芸術祭2010  撮影:中村 脩 ※参考図版
開催概要
展覧会名 レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル
会期 2017年11月18日(土) 〜 2018年4月1日(日)
休館日 会期中無休
時間 10:00〜22:00(火曜日は17:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 森美術館
港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階 
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,800円、高大学生 1,200円、4歳〜中学生 600円、65歳以上 1,500円
公式サイト http://www.mori.art.museum/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2017年11月更新