未来を担う美術家たち 20th DOMANI・明日展 文化庁新進芸術家海外研修制度の成果

海外研修で一時的な滞在者となった経験を作品で表現

1967(昭和42)年から文化庁が実施している、若手芸術家が海外で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度」。その成果発表として、1998年から開かれている展覧会です。今年度は制度が生まれてから50年、DOMANI・明日展が第20回目の節目の回となります。

同制度は、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野の研修を支援する制度で、これまでに約3,400人が派遣されてきました。対象になる分野は、美術、音楽、演劇、舞台美術、映画、メディア芸術などで、期間は1年、2年、3年、特別(80日間)、短期(20日〜40日)、高校生(350日)の6種類があります。研修員は大学などの教育機関、工房、一流アーティストの個人指導などを受けられ、実践的な力を身に付けられるのが特徴です。
 また、成果発表の場となるDOMANI・明日展では、天井高に恵まれた国立新美術館を会場とした大規模なグループ展に加えて、2015年からテーマ主体の小規模な企画展「DOMANI・明日展PLUS」も実施。研修の成果を日本のアートシーンにプレゼンする機会となっています。

第20回を迎える本展では、「寄留者(パサジェ)の記憶」がテーマ。研修終了からそれほど時間が経っていない作家が、自らの生活圏を離れて海外の各地で一時的に滞在した経験をどのように作品に表すのかを見所としています。研修後も海外を拠点に活動を続ける4人の作家を含め、現地のさまざまな記憶がショーケースのように並びます。2006年にパリ、2016年にベルギーへ派遣された盛圭太はドローイングや映像作品、2011年にケニアに派遣された西尾美也はインスタレーション、2012年にドイツに派遣された中谷ミチコはレリーフ、2015年にオランダに派遣された雨宮庸介はインスタレーション、2016年にイギリスに派遣された猪瀬直哉は絵画、2016年にオーストラリアへ派遣された中村祐太は陶片と絵葉書を用いた作品を展示する予定です。大掛かりなインスタレーションや勢いある筆致で描かれた油絵、ニュアンスある写真など、作品の種類が多彩で11人の作家の想いをそれぞれに感じられます。

田中 麻記子《Unagiya》2017
中谷 ミチコ《あの山にカラスがいる》2017 photo:Hayato Wakabayashi

増田 佳江《Untitled》2015 photo:木暮 伸也
やんツー《Examples》2016 photo:竹久 直樹
開催概要
展覧会名 未来を担う美術家たち 20th DOMANI・明日展
文化庁新進芸術家海外研修制度の成果
会期 2018年1月13日(土) 〜 3月4日(日)
休館日 火曜日
時間 10:00〜18:00
※金・土は20:00まで
※入場は閉館時間の30分前まで
会場 国立新美術館 企画展示室2E
港区六本木7-22-2 
>> 会場の紹介記事はこちら
観覧料 一般 1,000円、大学生 500円
公式サイト http://domani-ten.com/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2018年1月更新