ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜

中世フランドル絵画を席巻した画家一族の絵画様式を紐解く

現在のベルギーに相当する地域であるフランドル地方で、16世紀に活躍した画家ピーテル・ブリューゲル1世。聖書の世界、農民の生活、風景などを描いたその作風は高く評価され、息子、孫、ひ孫と受け継がれて“ブランド”として確立されていきます。世界に広く知られるようになったブリューゲル様式を一族の画家たちと、同時代の画家たちが描いた作品を展観しながら紐解く企画展です。イタリア、フランス、イスラエルなどで開催された国際展の日本巡回展となります。

一族の祖であるピーテル・ブリューゲル1世は、1569年に亡くなるまでの晩年10年間に多くの作品を生み出しています。ヒエロニムス・ボスの様式を取り入れた作品で人気を得ながらも、明確な善悪の表現からは一歩引いて、中庸な立場で冷静に人々を観察し、日常生活をありのままに表しました。その作風は当時では革新的で、高い評価を博します。
 ピーテル1世の長男のピーテル2世は父の作品の忠実なコピーを描いてその作風を更に世に広めました。特に、冬の風景画をジャンルとして確立させた点が知られています。一方、次男のヤン1世は、花の静物を積極的に描いて「花のブリューゲル」とも呼ばれました。また、父の自然への関心も受け継ぎ、自然の雄大さと人間の生活を融合させた風景画を多く描いています。ヤン1世の息子であるヤン2世も寓意画や神話画を中心に活躍し、さらにその息子で、ピーテル1世のひ孫にあたるアブラハムも静物画を多く制作。150年にわたり、優れた画家を輩出し続けました。

本展では、ブリューゲル一族の作品を中心に16〜17世紀のフランドル絵画を紹介。貴重な個人所蔵の作品を中心に、宗教画、風景画、寓意画、静物画など約100点が展示され、そのほとんどが日本初公開です。第1章 宗教と道徳、第2章 自然へのまなざし、第3章 冬の風景と城砦、第4章 旅の風景と物語、第5章 寓意と神話、第6章 静物画の隆盛、第7章 農民たちの踊りと、全7章の構成で展開します。ボス風の怪物たちが描かれたピーテル1世の《最後の審判》、わずか17×22cmの作品サイズで水面に映る人影まで細かく描いたヤン1世の《水浴する人たちのいる川の風景》、風景画の新たなジャンルとなった冬の風景を描いたピーテル2世の《鳥罠》、人間の五感を主題とした連作を手掛けたヤン2世の《聴覚の寓意》など、ブリューゲル一族が約150年にわたって継承した様式に迫ります。

マールテン・ファン・ファルケンボルフ、ヘンドリク・ファン・クレーフェ 《バベルの塔》 1580 年頃 Private Collection, France
ヤン・ブリューゲル1世 《水浴をする人たちのいる川の風景》 1595-1600年頃 Private Collection, Switzerland
ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection

ピーテル・ブリューゲル2世 《鳥罠》 1601年 Private Collection, Luxembourg
ヤン・ブリューゲル2世 《聴覚の寓意》 1645-1650年頃 Private Collection
ヤン・ブリューゲル1世、ヤン・ブリューゲル2世《机上の花瓶に入ったチューリップと薔薇》 1615-1620年頃 Private Collection
開催概要
展覧会名 ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜
会期 2018年1月23日(火) 〜 4月1日(日)
休室日 月曜日(ただし2月12日は開室)、2月13日(火)
時間 9:30〜17:30(金曜は20:00まで)
※入室は閉室時間の30分前まで
会場 東京都美術館
台東区上野公園8-36 
観覧料 一般 1,600円、大学生・専門学校生 1,300円、高校生 800円、65歳以上 1,000円
※2月21日(水)、3月21日(水・祝)はシルバーデーにより65歳以上の方は無料(要証明)
※2月17日(土)・18日(日)、3月17日(土)・18日(日)は家族ふれあいの日とし、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住、2名まで)は一般当日料金の半額(要証明)
公式サイト http://www.ntv.co.jp/brueghel/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2018年1月更新