春季展「生誕260年記念 心のふるさと良寛」

東京では17年ぶりの開催!遺墨からその人間性に迫る

  • 2018/04/13
  • イベント
  • アート

詩歌や書で名を馳せ、子どもを愛した托鉢僧、良寛。清貧の中で生き、生けるもの全てへ愛を注ぎ、生涯にわたって寺を持たずに書に興じたその生き様や遺墨に着目し、日本有数のコレクター秘蔵の品も含む約100点の作品や資料とともにその生涯を辿る企画展です。生誕260年を記念して開催されます。

良寛は、1758(宝暦8)年、越後(新潟県)、出雲崎の名主橘屋の長男として生まれました。学問好きで物静かな少年だったと伝えられています。橘屋の名主見習になるものの出家し、越後を訪れた国仙和尚に従って備中(岡山県)玉島の円通寺で修業。1790(寛政2)年、1人前の僧として認められる「印可の偈」を与えられました。その後、諸国を行脚し、1796(寛政8)年、帰郷して国上山くがみやまの中腹にある五合庵で暮らし始め、托鉢を通して人々と交流しました。子どもと手鞠遊びを行い、その純真さを和歌に詠んでいます。1816(文化13)年頃、国上山の麓へ下った乙子おとこ神社の草庵に移住。書、和歌、俳諧、漢詩などの芸術作品を多数創作します。1826(文政9)年、島崎村(長岡市)能登屋の小庵に移り、晩年を過ごしました。

本展では、越後で生まれてから出家するまで、円通寺での修業、五合庵時代、乙子神社時代、島崎時代と、生涯を節目ごとにまとめ、掘り下げていきます。踊る姿を描いた小杉放庵「良寛盆踊り図」(前期展示)や、手毬をする良寛の自画賛「自画賛 良寛像 袖裏繡毬直千金」(後期展示)などで子どもを愛した良寛の姿が見られます。また、円通寺での修業時代を懐古した詩「漢詩 仙桂和尚真道者」(前期展示)、五合庵時代を代表する大字楷書「漢詩二篇 和歌一首 縦讀洹沙書」(前期展示)、良寛が多く揮毫した神号「神号 天満大自在天神」(前期展示)、最晩年の73歳のときに40歳年下の貞心尼に宛てた手紙「書簡 貞心尼宛 先日は眼病の」(後期展示)なども展示され、今も多くの人に愛され続ける良寛の人間性のある書にじっくり触れられます。

  1. 「自画賛 良寛像 袖裏繡毬直千金」個人蔵【後期展示】
  2. 「神号 天満大自在天神」個人蔵【前期展示】
  3. 「漢詩二篇 和歌一首 縦讀洹沙書」個人蔵【前期展示】
  4. 小杉放庵「良寛盆踊り図」個人蔵【前期展示】
  5. 「書簡 貞心尼宛 先日は眼病の」個人蔵【後期展示】
  1. 「自画賛 良寛像 袖裏繡毬直千金」個人蔵【後期展示】
  2. 「神号 天満大自在天神」個人蔵【前期展示】
  3. 「漢詩二篇 和歌一首 縦讀洹沙書」個人蔵【前期展示】
  4. 小杉放庵「良寛盆踊り図」個人蔵【前期展示】
  5. 「書簡 貞心尼宛 先日は眼病の」個人蔵【後期展示】

開催概要

展覧会名 春季展「生誕260年記念 心のふるさと良寛」
会期 2018年4月21日(土) 〜 7月11日(水)
※会期中、展示替えあり
前期:4月21日(土) 〜 5月27日(日)
後期:5月30日(水) 〜 7月11日(水)
休館日 月曜日(ただし4月30日は開館)、5月1日(火)、5月29日(火)
時間 10:00〜16:30
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 永青文庫
文京区目白台1-1-1 
入館料 一般 1,000円、シニア(70歳以上)800円、高大生 400円
公式サイト https://www.eiseibunko.com/
問合せ 03-3941-0850

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