異色コラボ!漫画のキャラクターと北斎の浮世絵
宮沢賢治の童話作品の漫画化やアニメーション『銀河鉄道の夜』の漫画原作者で知られる漫画家ますむらひろし。代表作品の一つである、漫画「アタゴオル」シリーズと北斎の浮世絵を合体させた「アタゴオル×北斎」作品を、「冨嶽三十六景」などの代表作を交えながら比較鑑賞し、ますむらひろしの解釈を体感する企画展です。
1952年に山形県で生まれたますむらひろしは、20歳から漫画を描き始め、1973年に「霧にむせぶ夜」が『週刊少年ジャンプ』で第5回手塚賞準入選します。1976年、宮沢賢治の心象世界「イーハトーブ」に呼応してつくられた「アタゴオル物語」を『月刊マンガ少年』に発表。アタゴオルと呼ばれる世界で立って歩くユーモラスな猫ヒデヨシと住人達の個性豊かなキャラクターが人気を呼び、大手メーカーのCMにも起用されました。ヒデヨシが起こす数々の騒動をきっかけに新しい発見がもたらされるストーリーを特徴としており、今まで「アタゴオル物語」、「アタゴオル玉手箱」、「アタゴオル」、「アタゴオルは猫の森」のシリーズが発表されています。
本展では、北斎の浮世絵を模写した中に、アタゴオルの住人たちを溶け込ませた「アタゴオル×北斎」や北斎の浮世絵作品を展示するほか、ますむらひろしのマンガ原稿、イラスト作品、制作に使った万年筆や絵具皿などの道具類なども紹介されます。
「1章 ますむらひろしの仕事−ATAGOALの世界」では、ますむらひろしが長い間描き続けている漫画「アタゴオル」の世界を展観。「2章 ATAGOAL×北斎−冨嶽三十六景の世界」では、「アタゴオル×北斎」を展示。北斎の画業へのますむらひろしの見解や尊敬の念、コラボするにあたっての考えやプロセスなどを北斎の作品と並列展示することで、違いとして立体的に理解できます。「3章 ATAGOAL×北斎−さまざまな作品」では、『富嶽百景』や『北斎漫画』などを除く代表的な風景画シリーズとコラボした作品が並びます。本展のために書き下ろされた新作「漁師図」は、ますむら氏ならではの視点が盛り込まれており、必見です。約140点を前後期一部展示替えしながら展開します。
展覧会名 | ますむらひろしの北斎展 ATAGOAL × HOKUSAI |
---|---|
会期 | 2018年6月26日(火) 〜 8月26日(日) |
休館日 | 月曜(祝日の場合は翌平日) |
時間 | 9:30〜17:30 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | すみだ北斎美術館 墨田区亀沢2-7-2 |
入館料 | 一般 1,000円、高大生・65歳以上 700円、中学生 300円、小学生以下無料 |
公式サイト | https://hokusai-museum.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。