文化財保護の原点となった金堂壁画と、国宝の仏像群が東京へ!
※本展覧会は中止となりました
世界遺産・法隆寺の西院伽藍(さいいんがらん)に、五重塔と並んで建つ世界最古の木造建築・金堂。その内部には1300年前の飛鳥時代に描かれた壁画があったが、1949年の火災により大半が焼損してしまった。今展では、焼損前に描かれた模写やガラス乾板の展示を通して金堂壁画の威容に迫ると共に、日本古代彫刻の最高傑作の一つである国宝・百済観音など、金堂ゆかりの諸仏が東京で拝観できる貴重な機会となる。
法隆寺金堂壁画は、釈迦浄土図や阿弥陀浄土図など仏の群像を描いた大壁4面と、諸菩薩を単独で描いた小壁8面の計12面から成る巨大な壁画群だ。そのしなやかで力強い描線と緻密な色彩によって、インドのアジャンター石窟群や中国の敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)と並ぶ世界的な傑作とされるが、金堂解体修理中の1949年に火災により惜しくも焼損してしまう。本展では、焼損前に描かれた模写のうち特に優れたものや、焼損後に再現された現在の壁画などの展示により、この壁画がかつて誇った荘厳な姿に迫る。また、壁画をめぐる多くの人々の願いや思いがこもった模写の数々を、背景にある物語とともに紹介する。
金堂ゆかりの仏像の数々も見どころだ。飛鳥時代を代表する仏像で、“百済観音”の名で親しまれている国宝・観音菩薩立像は、昭和の初めまで法隆寺金堂内に安置されていた。像高約210センチのすらりとした体謳と柔和な尊顔が生み出す比類なき美しさは、多くの人々を虜にしてきた。1997年にルーブル美術館で公開されて以降は、法隆寺から外に出ることはなかったが、今回23年ぶりに東京で公開。さらに、金堂の本尊釈迦三尊像の左右に安置される、国宝の毘沙門天立像と吉祥天立像も出品される。
法隆寺金堂の美の世界を体感すると共に、文化財を保護し継承することの大切さを学ぶ、東京国立博物館らしい展覧会になりそうだ。
展覧会名 | 特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」 |
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会期 | ※本展覧会は中止となりました 2020年3月17日(火)予定〜5月10日(日) ※会期中、展示替えあり 前期展示:3月17日(火)予定〜4月12日(日) 後期展示:4月14日(火)〜5月10日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし3月30日は開館)、5月4日(月・祝) |
時間 | 9:30〜17:00(金・土曜日は21:00まで) ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京国立博物館 本館 台東区上野公園13-9 >> 会場の紹介記事はこちら |
観覧料 | 一般 1,200円、大学生 600円、高校生 400円、中学生以下無料 |
公式サイト | https://horyujikondo2020.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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