石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか

東京に生まれ、アートディレクター、デザイナーとして、多岐に渡る分野で新しい時代を切り開きつつ世界を舞台に活躍した、石岡瑛子(1938〜2012)の世界初の大規模な回顧展。時代を画した初期の広告キャンペーンから、映画、オペラ、演劇、サーカス、ミュージック・ビデオ、オリンピックのプロジェクトなど、その唯一無比の個性と情熱が刻印された仕事を総覧する。

展示は3部構成で展開。「Timeless:時代をデザインする」では、ジェンダー、国境、民族といった既存の枠組みの刷新、新しい生き方の提案を、ヴィジュアルな言語から社会に投げかけた石岡の、グラフィック、エディトリアル、プロダクト等のデザインを通して、1960年代の高度経済成長期から80年代に至る、消費行動を通した日本大衆文化の成熟を辿る。
 「Fearless:出会いをデザインする」では、1980年代半ば以降の世界を舞台にしたコラボレーションをみる。石岡は、クリエイターたちとの新たな出会いによって、日本から世界へと活動の場を広げるとともに、デザインの表現領域を超え、エンターテイメントという巨大な産業のなかで個人のクリエーションのアイデンティティをいかに保ち、オリジナリティを発揮するかという問いに向き合いながら、コラボレーションによるデザインの可能性を拓いていく。
 「Borderless:未知をデザインする」では、オペラや映画、サーカスのコスチュームやオリンピックのユニフォームを通して、身体を拡張し、民族、時代、地域などの個別的な属性を乗り越えた、未知の視覚領域をデザインしていく仕事を総覧する。永遠性、再生、夢、冒険といった普遍的なテーマを足掛かりに、人間の可能性をどこまでも拡張していく後半生の仕事は、常に新たな領域へと果敢に越境し続けた石岡自身の人生と重ねられる。

視覚的なインパクトとエモーションを併せ持つ石岡瑛子の仕事を、「赤」をキーカラーにした熱量の高い展示で体感したい。

石岡瑛子 1983年 Photo by Robert Mapplethorpe  ©Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission.
石岡瑛子 ポスター『西洋は東洋を着こなせるか』(パルコ、1979年) アートディレクション
石岡瑛子 アルバム・パッケージ『TUTU』(マイルス・デイヴィス作、1986年)アートディレクション ©The Irving Penn Foundation
石岡瑛子 コンテンポラリー・サーカス『ヴァレカイ』(シルク・ドゥ・ソレイユ、2002年)衣装デザイン Director: Dominic Champagne / Director of creation: Andrew Watson / Set designer: Stephane Roy / Courtesy of Cirque du Soleil
石岡瑛子 映画『白雪姫と鏡の女王』(ターセム・シン監督、2012年)衣装デザイン ©2012-2020 UV RML Films dba Relativity Media. All Rights Reserved.

開催概要
展覧会名 石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか
会期 2020年11月14日(土)〜2021年2月14日(日)
休館日 月曜日(11月23日、2021年1月11日は開館)、11月24日(火)、12月28日(月)〜2021年1月1日(金)、1月12日(火)
時間 10:00〜18:00
※展示室入場は閉館時間の30分前まで
会場 東京都現代美術館 企画展示室 1F、B2F
江東区三好4-1-1
観覧料 一般 1,800円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,300円、中高生 700円、小学生以下無料
公式サイト https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/eiko-ishioka/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2020年10月28日更新