日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵

自然素材を活かした日本伝統建築の技と知恵を、3館で一挙公開

東京国立博物館、国立科学博物館、国立近現代建築資料館の3館を会場に、日本の建築の造形的な特徴や美意識を、館ごとのテーマに沿って紹介する展覧会。

日本の伝統建築は、木・草・土・石など多様な自然素材を優れた造形物へと昇華させたものといえる。本展は、日本の建築を、高い美意識と加工技術を際立たせて縮小表現した建築模型、図面、道具など貴重な資料の展示を通して、自然素材を活かした造形的な特徴を古代から現代にいたるまで総観する。

東京国立博物館 表慶館では「古代から近世、日本建築の成り立ち」と題し、文化庁が「模造事業」としてこれまで製作を行ってきた国宝・重要文化財の木造建造物の模型の展示を通して、古代から近世までの日本建築の成り立ちを紹介。自然素材の中で加工性に優れ、かつ強度が高く、日本の四季に合わせた木材を活用し、組み上げる日本の伝統技法として受け継がれてきた木組などの大工技術、檜の皮を重ねて屋根を葺く檜皮葺や、椹、杉などの薄板を重ねて葺く柿葺など、古来より用いられてきた自然素材を駆使する伝統的な技と知恵を、模型を通じて鑑賞する。
 続いて、国立科学博物館では「近代の日本、様式と技術の多様化」をテーマに展示が展開。明治時代になり、西洋建築の輸入によって煉瓦、コンクリート、ガラスといった新たな材料と意匠が現れたことを背景に、巨大化・複雑化する近代建築における、自然との調和や回帰を目指した多種多様な建築模型を紹介する。
 そして、国立近現代建築資料館では、東京国立博物館と国立科学博物館の展示をつなぐものとして、「工匠と近代化―大工技術の継承と展開―」と題し、大工技術を中心とした工匠の近代化について紹介。ユネスコ無形遺産として「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が審議・決定されることにちなみ、近代に継承された大工技術に係る図面、模型及び大工道具などが出展される。また、木造建築を受け継ぐための伝承者養成・技能錬磨・原材料や用具の確保など、近年の取組みについても紹介する。

自然素材を活かす伝統技法と知恵が結集された「建築模型」や、貴重な歴史資料である図面などを3つの会場で総覧することで、日本人の暮らしや自然素材を活かした伝統建築の技と知恵が、今もなお受け継がれて、活かされていることを再認識できるはずだ。

唐招提寺金堂 1/10模型 1963年 東京国立博物館蔵 展示会場:東京国立博物館
首里城正殿 1/10模型 1953年 沖縄県立博物館・美術館蔵 展示会場:東京国立博物館
第一国立銀行 1/50模型 国立科学博物館蔵 展示会場:国立科学博物館
光の教会 1/10模型 安藤忠雄建築研究所蔵 展示会場:国立科学博物館
岩城庄之丈製図道具 明治時代 滑川市立博物館蔵 展示会場:国立近現代建築資料館

開催概要
展覧会名 日本のたてもの ―自然素材を活かす伝統の技と知恵
公式サイト https://tsumugu.yomiuri.co.jp/tatemono/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
東京国立博物館 表慶館
会期 2020年12月24日(木)〜2021年2月21日(日)
休館日 月曜日(ただし1月11日は開館)、12月26日(土)〜2021年1月1日(金・祝)、1月12日(火)
時間 9:30〜17:00(金・土曜日は21:00まで)
会場 東京国立博物館 表慶館
台東区上野公園13-9 [MAP]
>> 会場の紹介記事はこちら
観覧料 一般 1,500円、大学生 1,000円、高校生 600円、中学生以下無料
※事前予約制
※詳細は展覧会公式サイトをご確認ください
国立科学博物館 日本館1階 企画展示室
会期 2020年12月8日(火)〜2021年1月11日(月・祝)
休館日 月曜日(ただし1月11日は開館)、12月28日(月)〜2021年1月1日(金・祝)
時間 9:00〜17:00(金・土曜日は18:00まで)
会場 国立科学博物館 日本館1階 企画展示室
台東区上野公園7-20 [MAP]
>> 会場の紹介記事はこちら
観覧料 一般・大学生630円
※事前予約制
※詳細はこちらをご覧ください
国立近現代建築資料館
会期 2020年12月10日(木)〜2021年2月21日(日)
休館日 12月29日(火)〜2021年1月3日(日)
時間 10:00〜16:30
会場 国立近現代建築資料館
文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内 [MAP]
観覧料 無料
※土日および祝日は旧岩崎邸庭園からの入館となるため、庭園入園料400円(一般)がかかります
2020年12月9日更新