旅立ちの美術

丸の内への移転前最後の展覧会は「旅立ち」がテーマ
展示室に静嘉堂の国宝全7点が集結する、最初で最後の機会!

世田谷区岡本の静嘉堂文庫美術館が、創設130年、開館30年の節目に、展示ギャラリーを千代田区丸の内・明治生命館内に移転。本展は移転前の最後の展覧会として、世田谷区岡本からの「旅立ち」と位置づけ、旅立ちとそれに伴う「出会い」と「別れ」をテーマに、人々が憧れた理想郷への旅、時代とともに受け継がれていく名品の旅路などを紹介。さらに、静嘉堂のあゆみも振り返る。

第1章「旅立ち―出会いと別れの物語」では、弟子や友へ節目に詩歌や書画を贈った禅の世界や、送別がひとつの大きなテーマである漢詩の世界など、日本・東洋において古来よりあった出会いと別れの風習に関連する作品を紹介。
 そして、旅だった人々はどこへいくのかを考える第2章「理想郷へ―神仙世界と桃源郷」では、不老不死の仙人になることを願った古代の中国人が夢見た、それぞれのユートピアを展観する。
 また、第3章「名品の旅路」では、美術品の長き伝来の道すじもまた旅立ちと出会いを繰り返す「旅路」ととらえ、静嘉堂に安住の地を得た美術品の隠れた伝来のエピソードを公開する。美術品の表面を見るだけでは分からない逸話の数々に期待したい。

一番の見どころは、《曜変天目》、《禅機図断簡 智常禅師図》など静嘉堂が所蔵する国宝7点の一挙公開(前期)。これは1998年以来23年ぶり、しかも展示室に一堂に会するのは初めてのことで、世田谷岡本での最初で最後の機会となる。また、後期には重要文化財《聖徳太子絵伝》が修理後初公開される。

移転前の最後の展示、静嘉堂の「旅立ち」を祝福する気持ちで鑑賞したい。

国宝 因陀羅・楚石梵g題 《禅機図断簡 智常禅師図》 元時代(14世紀)、前期展示(4月10日〜5月9日)
《斜縁二神二獣鏡》  三国時代(3世紀)
国宝 《曜変天目》 南宋時代(12〜13世紀)
「十二ヶ月風俗図巻」 菱川師宣 江戸時代(17世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】
開催概要
展覧会名 旅立ちの美術
会期 2021年4月10日(土)〜6月6日(日) 13日(日)
※6月1日(火)より再開、会期延長
※会期中、展示替えあり
前期:4月10日(土)〜5月9日(日)
後期:5月11日(火)〜6月6日(日)

※6月1日(火)〜13日(日)は後期展示を観覧可能
休館日 月曜日(ただし5月3日は開館)、5月6日(木) 会期中無休
時間 10:00〜16:30 9:30〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 静嘉堂文庫美術館
世田谷区岡本2-23-1
入館料 一般 1,000円、高大生 700円、中学生以下無料
※事前予約不要
※受付の混雑状況により、入場時間を指定した整理券配布の場合あり
※館内の混雑状況により、入場制限を行う場合あり
公式サイト http://www.seikado.or.jp/
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年6月4日更新