隠されていたキューピッドの画中画と初対面!
修復後の姿を所蔵館以外で初めて公開する貴重な展覧会
17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメール。写実的かつ綿密な空間構成と美しい光と影の表現で世界中から愛される作家だ。ドレスデン国立古典絵画館が誇る至宝の一つで、フェルメールの初期の傑作《窓辺で手紙を読む女》の修復完了後、所蔵館以外で初めての公開となる展覧会が、世界に先駆けて東京都美術館で開催される。
本作の背景にキューピッドの画中画が描かれていることは、1979年の調査で判明していたが、長らくフェルメール本人が塗りつぶしたものだと考えられてきた。しかし、2017年から開始された専門家チームによる修復プロジェクトにより、キューピッドの画中画部分に塗られた最初のニスの上に汚れの層があること、そして汚れの層のさらに上から絵具で上塗りがされていること、さらに画中画の表面に長年空気にさらされたために出来たと思われるひび割れがあることなどから、この上塗りはフェルメールの死後、何者かによって行われたものであることが明らかとなり、フェルメールの描いた姿に修復されることとなったのだ。本作は修復完了後、所蔵館であるドレスデン国立古典絵画館で公開された後、日本で世界に先駆けて公開される。上塗りされた絵具層を慎重に取り除き、徐々に姿を現していくキューピッドの修復の過程を、映像やパネル等で紹介する。
さらに本展では、ドレスデン国立古典絵画館がこの傑作を収蔵するきっかけになったザクセン選帝侯の貴重なコレクションを中心とし、フェルメールと同時代に活躍した巨匠レンブラント・ファン・レイン、ハブリエル・メツー、ヤーコプ・ファン・ライスダールなど、17世紀オランダ絵画の黄金期を彩る珠玉の名品約70点もあわせて紹介する。
展覧会名 | ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展 |
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会期 | 2022年2月10日(木)〜4月3日(日) |
休室日 | 月曜日(ただし2月14日、3月21日は開室)、3月22日(火) |
時間 | 9:30〜17:30 ※入室は閉室時間の30分前まで ※金曜日の夜間開室は展覧会公式サイトをご確認ください |
会場 | 東京都美術館 企画展示室 台東区上野公園8-36 |
観覧料 | 一般 2,100円、大学・専門学生 1,300円、65歳以上 1,500円、高校生以下無料(日時指定予約が必要) ※日時指定予約制 ※詳細はこちらをご確認ください |
公式サイト | https://www.dresden-vermeer.jp |
問合せ | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
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