26年ぶりの国内大規模展で巨匠ボテロの画業をたどる
1950年代後半から欧米で高く評価され、今日では現代を代表する美術家のひとりに数えられているフェルナンド・ボテロ(1932〜)。26年ぶりの大規模展となる本展では、ボテロ自らの監修のもと、貴重な初期作品から近年の作品まで、油彩画や水彩画、素描など70点を紹介する。
ボテロ作品を特徴づけているのは、人物や動物、果物に加え楽器や日用品まで、あらゆる形がふくらんでいることだ。ボリュームを与えられた対象には、官能やユーモア、アイロニーなど複雑な意味合いが含まれており、鑑賞者のさまざまな感覚に力強く訴えかける。ボテロが世界中で注目され続ける理由がそこにあるといえるだろう。
本展では、6つの章展開を通して、今なお精力的に制作を続けるボテロの画業の変遷をたどる。
第1章ではイタリアでの偉大な理論家たちの著述との出会いや、ボテロのボリュームへの関心が見出せる初期作品などに焦点を当てる。第2章ではボテロが繰り返し描くテーマの一つである静物画を、第3章ではボテロの宗教的なテーマへの関心を中心に展開。第4章ではボテロのターニングポイントの一つとなったメキシコ芸術との出会いを、第5章ではサーカスを主題に描いた作品を紹介する。そして、第6章では過去の巨匠たちの名作を基にした一連の作品を展示。「芸術とは、同じことであっても、異なる方法で表す可能性である」というボテロの言葉を、強く思い起こさせるシリーズである。
展示作品のほとんどが日本初公開という注目のラインナップのなかでも、本展が世界初公開となる、2020年に制作された《モナ・リザの横顔》は必見。「モナ・リザ」はボテロが描き続けているテーマでもあり、90歳を迎える今もなお、美術家として探求し続ける気迫の伝わる一枚だ。
初めてボテロ作品に触れる人にも、ボテロファンにとっても、新たな発見のある展覧会となるだろう。






- [1] 《モナ・リザの横顔》 2020年 油彩/カンヴァス 136 x 100cm
- [2] 《泣く女》 1949年 水彩/紙 56 x 43cm
- [3] 《楽器》 1998年 油彩/カンヴァス 133 x 172cm
- [4] 《守護天使》2015年 油彩/カンヴァス 130 x 101cm
- [5] 《バーレッスン中のバレリーナ》 2001年 油彩/カンヴァス 164 x 116cm
- [6] 《象》 2007年 油彩/カンヴァス 112 x 84cm
- ※すべて、フェルナンド・ボテロ
本展チケットを抽選で5組10名様にプレゼントいたします。ご希望の方は下記の応募フォームにご入力いただき送信ください。
なお、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
締切:2022年6月1日(水)

展覧会名 | ボテロ展 ふくよかな魔法 |
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会期 | 2022年4月29日(金・祝)〜7月3日(日) |
休館日 | 5月17日(火) |
時間 | 10:00〜18:00 ※金・土曜日は21:00まで ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | Bunkamura ザ・ミュージアム 渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F |
入館料 | 一般 1,800円、高大生 1,100円、小中生 800円 ※土日祝はオンラインによる入場日時予約制 ※詳細はこちらをご確認ください |
公式サイト | https://www.ntv.co.jp/botero2022/ |
問合せ | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |