泉屋博古館東京(六本木1-5-1)

明治から大正昭和にかけて活躍した日本画家・木島櫻谷(このしまおうこく)の絵画表現の特質をライトアップする展覧会シリーズのパート3が開催。本展では櫻谷の使用した絵具と色彩表現にスポットを当て、2章にわたる展示を通して色彩の発色の仕方や絵具の質や扱い方の変化を探る。
第1章の「色彩の妙 ―櫻谷の色づかいを追う。」では、櫻谷の色彩表現の「冴え」が見られる掛け軸などの小画面作品を中心に紹介。実際に使用していた絵具の一部や絵具瓶が収められていたトランクも展示されている。作品ごとに色の構成が分析されたカラーチャートもあり、櫻谷がどのようなことを意識しながら配色を考え、彩色をしていたかが見えてくる。多彩な色の組み合わせや同系色の緻密なグラデーション、巧みな差し色など作品に凝らした色彩の妙に迫る。
第2章の「絵具は語る―大画面に見る櫻谷の彩色表現」では、明治末から大正期に描かれた作品を通して、櫻谷が大画面作品で試みた彩色表現とその変遷を紹介。住友家本邸の大広間を飾るため、櫻谷に制作が依頼された四季連作屏風を中心に多彩な色彩表現を辿る。金地に濃彩で四季の花々が描かれた豪華絢爛な大屏風で、伝統的な岩絵具とともに近代に生まれた新しい岩絵具が用いられ、花びらの凹凸を2次元的な陰影表現ではなく、3次元的な絵具の盛り上げによって表現している。櫻谷が挑戦した様々な試みに魅了されるだろう。
来年櫻谷生誕150年を迎え、2027年も同館で過去最大規模の特別展が開かれることが発表された。今後の展開にも注目したい。
【会期】4月25日(土)〜7月5日(日)
【休館日】月曜日、5月7日(木) ※5月4日、5日、6日は開館
【時間】11:00〜18:00※金曜日は19:00まで開館(入館は閉館の30分前まで)
【画像】展示風景 主催者の許可を得て撮影
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