港区界隈の個性派 博物館
NHK放送博物館
放送の歴史&技術に触れる体験基地 NHK放送博物館

神社やお寺が建つ愛宕山は、今でも都心のオアシス的存在。その一角にある「NHK放送博物館」は、1956(昭和31)年に世界初の放送専門ミュージアムとして開館した経緯を持つ歴史ある博物館。

展示は1〜3F。導入部の1Fには、受付やショップのほか、年代物の放送機器を収めたショーケース、放送の歴史を紹介したタッチパネル式のイラスト、中継の体験などがあり、放送の歴史の概要がつかめる。
 進路に沿って階段を上ると中2階に。スーパーハイビジョン映像が見られる8Kシアターと放送体験スタジオが並ぶ。シアターは毎時0分から10分強の上映だが、週末は紅白歌合戦やフィギュアスケートのダイジェストなどがあり、人気は上々(上映作品は随時変更)。体験スタジオでは、1カメ、2カメを切り替えるスイッチャー、原稿を読むアナウンサー、手前の画面を見ながら後ろの天気図を操作する気象予報士の三役ができ、3人以上いればミニ番組体験ができる。操作が分からなくても、NHKのOBを中心としたスタッフが常駐しているので、気軽に尋ねやすい。
 2Fはテレビドラマ、オリンピック、音楽、子ども番組に分かれ、具体的な番組や放送機器などを紹介している。歴代の連続テレビ小説と大河ドラマの展示では、『おしん』や『独眼竜政宗』など有名どころもしっかり網羅。橋田壽賀子など、著名作家の脚本も展示されていて、名シーンを直筆で見る楽しみも。
 オリンピックのコーナーでは、ヘッドセットなど放送機器の発達を要チェック。歌番組コーナーは、毎年年末に同館からNHKホールに移設する『紅白歌合戦』の実物の優勝旗が飾られ、出場した歌手のサインが壁一面に展示されていて壮観だ。『ひょっこりひょうたん島』の人形や、『おかあさんといっしょ』のキャラクターたちの着ぐるみが登場する子ども番組コーナーは可愛らしい。大人のファンもいる『ピタゴラスイッチ』の実物模型もある。

3Fは放送の歴史を年代順に展開。アンティーク機器の羅列にならないよう、当時の写真パネルやモノクロ映像を交えて展示されており、前後の時代感覚もつかめる工夫がされている。子どもにも取りつき易いように、主要トピックがデジタルマンガになった解説も。2.26事件で反乱軍へ投降を呼びかけた際の放送原稿や、太平洋戦争の開戦を告げた放送、玉音盤などは歴史好きでなくても、心に響くものがある。受信契約第1号のテレビ、テレビ伝送実験装置といった機器類、皇太子結婚の儀の「中継伝送系統図」や東日本大震災発生直後から90分間の放送で使った記者たちの手描きメモなど、幅広い資料が並ぶ。
 歴史の一幕に関与してきた放送の役割の大きさと、今の放送の仕組みを知る“放送の体験基地”で、身近だけどよく知らないテレビの世界に楽しく触れてみたい。

    NHK放送博物館(愛宕)
  • 港区愛宕2-1-1 [MAP]
  • 03-5400-6900
  • 入場無料
  • 9:30〜16:30
  • 休館日
    月曜(祝日の場合、翌日)、
    年末年始
  • 日比谷線「神谷町駅」徒歩8分
    銀座線「虎ノ門駅」徒歩13分
    都営三田線「御成門駅」徒歩10分
  • webサイト
放送歴史絵図
ミュージアムチャンネル
8Kシアター
バーチャル衣装体験
音効体験コーナー俯瞰
紅白のパネル
戦時下の放送ゾーン
昭和30年代お茶の間
公開ライブラリー

2016年2月取材/2016年3月更新