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港区の達人が教える“喜ばれる”手土産、贈り物などセンスがキラリと光る逸品をeHills Clubがセレクトしてご紹介!

「中島大祥堂 六本木ヒルズ店」のくりまる、あんまる

くりまる(右)、あんまる(左)

くりまる 594円(右) あんまる 486円(左)
※賞味期限 製造日から常温で2日間
※価格は全て税込

六本木ヒルズ ノースタワー地下1階に展開する、手土産や贈り物に最適な和洋菓子を揃えるギフトエリア。和菓子の老舗が集うスペシャリティストアから、イタリアの伝説のカフェのスイーツまで名店が軒を連ねる中、今回は関東初出店を果たした「中島大祥堂」のおもたせを紹介する。

創業は大正元年、ナショナルブランドの焼菓子などを手がける一方、創業100年目にあたる年に「中島大祥堂ブランド」を創設。丹波の里山の素材を使った和洋菓子が人気を呼び、現在大阪を中心に4店舗を展開する。そんな中島大祥堂のお菓子づくりに欠かせないのが、「丹波三宝」と呼ばれる丹波栗、丹波大納言小豆、丹波黒豆だ。昼夜の温度差が大きく、肥えた土を持つ丹波地方ならではの風土で育つことから、かつては朝廷や幕府へ献上され、粒の大きさ、風味ともに別格の最上品として名高い丹波三宝を、焼菓子や生菓子など全ての商品にふんだんに使用しているのが最大の特徴だ。

店長の町田氏。アットホームに何でも商品のことを聞けるような、立ち寄りやすい店舗づくりを目指しているそう。

「中島大祥堂は関東ではまだまだ知名度は低いですが、一度購入された方が、次はこれも試してみたい!とリピーターになってくださったり、クチコミで来店してくれる方が非常に多いのが嬉しいです」と店長の町田氏。店名や丹波三宝という響きから、客の年齢層は高めかと思いきや、「これまで培ってきたお菓子づくりの技術を以て、丹波三宝の良さをいかに今食べたい商品としてプレゼンするかということは大事にしているので、味はもちろん、見た目の美しさなどにもこだわり、若い方にも多く来店いただいています」と、東京でも年代問わず人気が上昇していることをうかがわせる。

店頭でも目をひくまん丸フォルムが目印。上にゴマが乗っているのがあんまる。

そして、今回紹介するのが、大阪の店舗でも連日売切れるという人気商品「くりまる」と「あんまる」。度重なる試作の末に仕上がった独自の焼成方法と専用の型のおかげで、名前の通り、まん丸でツヤツヤのフォルムが店頭でも目をひく可愛らしさ。毎朝都内の工房で丁寧に焼成され出来たてが店頭に並ぶ。

最も人気が高いのがくりまる。ふんわりサクッとしたパイ生地は、通常の生地でバターを包む製法とは逆の、バターで生地を包む「逆さ折り」で仕上げているため、食感の良さとバターの風味が格別。生地が立ち上がり間に空気をたっぷり含むことから、濃厚なバターを感じつつも重くならない絶妙なバランスを実現している。
 そして主役は何といっても、丹波栗の渋皮煮丸々一粒!その粒の大きさは、市場での流通量が少ない「栗の最上品」の名にふさわしい堂々たる3Lサイズ。ほっくり、しっとりとくずれて栗自体の甘さとコクが口いっぱいに広がり、栗を丸ごと頬張っている!という満足感で気持ちが満たされる。また、丹波栗を包み込む名バイプレーヤー、なると金時芋のペーストも忘れてはいけない。砂糖を加えずなると金時芋のみを丁寧に裏ごししペーストにしているので、上品な甘さで口あたりは限りなくソフト。そこにアーモンドクリームのほのかな香りが加わり、洋のパイ生地と無理なくマッチしているのだ。

普通の小豆や栗と比べると、粒の大きさに驚く。
素材の味を際立たせることを基本とし、極力余計なものは入れないようにしている。

そして、「実はスタッフにはあんまる好きの方が多いんです」と町田店長から教えてもらい、俄然期待の高まるあんまる。こちらもくりまる同様、パイ生地の中には丹波大納言小豆鹿の子がぎっしり。丹波の契約農家から買い付けた上級な丹波大納言小豆を自社でふっくらと炊き上げ、ふんだんに使用しているのだとか。「普通の鹿の子のねっとり重めの感じではなく、丹波大納言小豆のしっかりとした身のつまりと粒の大きさが生きた、ほくほくした食感が楽しめます。小豆がこれだけ入っていると完全に和の味わいになりそうですが、すごくバランスが良いのが人気の秘密でしょうか」との言葉通り、フィリングには爽やかさをプラスする隠し味の桜の葉と、くりまる同様にアーモンドクリームが練り込まれており、そこまであんこ好きではないという人が、あんまるにハマってしまうのも納得の美味しさである。
 くりまるとあんまる、どちらの印象も、とにかく和と洋のバランスの匙加減が秀逸。これなら、手土産を渡す相手の和洋菓子の好みが分からなくても、きっと気に入ってもらえるだろう。また、“甘さ控えめな大人の味”とはまさにこのことで、丹波栗・丹波大納言小豆・なると金時芋・パイ生地が、素材本来の味わいを邪魔しない甘みで、贅沢なスイーツとして成立しているのには驚く。
 ちなみに、シェフパティシエオススメの食べ方は、オーブンレンジの場合は150℃で約10分、電子レンジの場合は1分加熱した後に、オーブントースターでアルミホイルを被せて約10分温めるというもの。焼き立てのほくほく感とバターの風味が際立つので、ぜひ一手間加えてみてほしい。また、冷たいアイスクリームを添えると、さらにワンランク上のスイーツとしても楽しめるそう。

人気ナンバーワンの丹波栗のモンブラン「かやぶき 864円」。丹波栗の濃い風味を感じる口福な逸品。

今回はメインで紹介しなかったが、実は中島大祥堂で一番人気があるのが生ケーキの「かやぶき」。大阪の中島大祥堂本店の茅葺き屋根をモチーフにした丹波栗のモンブランで、チョコレートでコーティングした玄米パフ入りメレンゲを土台に、スポンジ、無糖の生クリーム、丹波栗クリームが層をなす、シェフパティシエの自信作だ。玄米パフの香ばしいサクサク食感と、ふわふわの生クリーム、そして毎朝搾りたての丹波栗クリームのしっとりとした舌触りは相性抜群。くりまるのような丸々一粒とはまた違う、丹波栗のこっくりとした甘みの余韻が残る繊細な逸品だ。そしてこちらでも、チョコレートや生クリームといった洋の素材がうまくマッチし、どんな世代でも親しみやすいケーキに仕上がっている。

手土産に人気の「いもくり 195円」。3個入り(702円)は栗をモチーフにした専用のパッケージで販売。

また、「『いただきもので初めて食べてとても美味しかったので、自分でも買いに来ました』というお客様が多く、手土産としてとても人気があります」と町田店長が推してくれたのが「いもくり」。丁寧に裏ごしした丹波栗となると金時芋の素朴な風味が特徴の小ぶりの焼菓子で、1個から購入可能。3個、12個、20個、30個入りなど幅広い選択肢から選べ、個包装になっているので、人数の多い得意先に持っていくにはもってこいの商品だ。冷やしてもしっとり感がなくならないので、夏は少し冷やしてから食べるのもオススメだとか。

くりまる、あんまる、かやぶきは、閉店を待たずして完売となってしまうことが多いので、量を多めに確保したい方は午前中の来店がオススメ。関東ではまだ知名度は高くないが、味は間違いない丹波三宝の和洋菓子、今のうちにチェックしておけばおもたせ上級者になれるかも?

中島大祥堂 六本木ヒルズ店(NAKAJIMA TAISHODO)
※新型コロナウイルス感染症対策として、当面の間、営業時間は11:00〜20:00
店舗外観
港区六本木6-2-31 六本木ヒルズノースタワーB1F
03-6271-5522
10:00〜20:00
無休
webサイト
2020年9月取材/2020年10月更新