山下麻衣+小林直人「自然観察」

Takuro Someya Contemporary Art(南麻布3-9-11)

  • 2018/5/17(木)
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山下麻衣+小林直人「自然観察」

 アートユニット「山下麻衣+小林直人」による、Takuro Someya Contemporary Artでは7年ぶりとなる個展が開催中。

 映像・彫刻・写真など様々なメディアと表現方法を用いて、自然と人間の境界線を取り払うような作品を発表する二人。今展では、自然を人の対義語として捉えるのではなく人も宇宙も流れゆく自然の一部とし、石、海、山、犬、星、人を同等のモチーフとして解釈し、観察しながら制作された新作の映像作品4点が鑑賞できる。
 例えば、「もの派風な構図を意識した」という《積み石》では、二人がうずくまって重なり合い、動かない石を演じることで“もの”と“生きもの”との境界あるいは連続性に疑問を投げかける。飼い犬が、石のように動かない二人に、最初は「早く遊ぼうよ」とでも言いたげに接しているが、次第に二人を“石”として扱っているように、体の上に登って遠くを観察したりと、短時間の間に起きる変化が非常に面白い。

 4作品を通して、近年の山下+小林のアニミズム(全てのものに魂が宿るという考え)的観点を色濃く反映した展示になっている。

会期は6月23日(土)まで。日月祝休。時間は12:00〜19:00。

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