若手建築家のエネルギーを体感「中川エリカ展 JOY in Architecture」

TOTOギャラリー・間(南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F)

  • 2021/2/12(金)
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若手建築家のエネルギーを体感「中川エリカ展 JOY in Architecture」

 TOTOギャラリー・間が、約1年ぶりに事前予約制にて展覧会を再開。久しぶりに展示室を彩るのは、建築家の登竜門と呼ばれる吉岡賞や、住宅建築賞金賞など数々の賞を受賞し、活躍の場を広げている若手建築家・中川エリカだ。彼女が考える建築の「よろこび(JOY)」を表現した展示が、3・4Fから中庭まで躍動感いっぱいに展開する。

 まず3Fでは、これまで設計の現場で活用されてきたさまざまなスケールの模型を一挙に公開。中川は「言葉にさえできないものを建築と同時に検討していくためには、身体性をもった巨大で具体的で詳細な模型が必要なのです」と語っており、会場の模型一つ一つに、そこに実際に人が住んでいるかのような実感の伴ったストーリーが込められていることが分かる。
 そして4Fでは、南米チリまで事務所スタッフ全員でリサーチに行った際の、野外什器のリサーチとその後の設計への展開も見ることができる。
 さらに「冬の庭」と名付けられた中庭では、風・光をコントロールする縄屋根と、スケール・材料を統一した模型群による居場所づくりを実践。会期中の1月〜3月の風解析データを参考に、縄の縛り方や密度を計算するなど、立地条件や内外の均衡、作品との関係性まで考慮された提案は必見だ。

 建築そのもののようにつくられた展覧会から、中川のがむしゃらなエネルギーを感じとれるだろう。

【会期】1月21日(木)〜3月21日(日)
【休館日】月祝(3月20日は開館)
【時間】11:00〜18:00 ※事前予約制

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