「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展 〜お化けたちはこうして生まれた〜」内覧会・プレスツアー

東京シティビュー

  • 2022/7/8(金)
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「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展 〜お化けたちはこうして生まれた〜」内覧会・プレスツアー

 漫画家・水木しげるの生誕100周年を記念して、360度の眺望が楽しめる東京シティビューを舞台に、水木氏の描いた日本の妖怪たちがどのように生まれてきたかを紐解く大型展覧会が開催。

 一般公開に先立ち開催された内覧会では、本展の監修を務める国際日本文化研究センター名誉教授で妖怪学の第一人者として知られる小松和彦氏、水木しげるの長女である水木プロダクション・原口尚子氏によるプレスツアーが実施された。冒頭で原口氏は「これまで展覧会を種々開催してきたが、初公開資料などを含め、これだけ大きな規模で開催するのは初めてのこと。ぜひ、水木の妖怪世界を多くの方に知ってもらい、楽しんで頂きたい」と挨拶を述べた。

 ツアーの中で小松氏は、水木氏が妖怪を創作したアイデアの素は主に2つあるとして次のように解説。一つは江戸時代の絵師・鳥山石燕の「画図百鬼夜行」などに描かれた妖怪の絵を素に創作したもの、もう一つは民俗学者・柳田國男の「妖怪談義」など、民間伝承にある文字情報を素に妖怪の型を想像して創り上げたものがある。今回の展示では、第2章で、水木氏の妖怪の素となった江戸時代の妖怪の絵が分かるようにしてある。第3章では、文字情報から創られた児啼爺(こなきじじい)や砂かけ婆などが、どのような素材を寄せ集めて創作されたか一目で分かるように展示されているのがみどころ。このように出典を公開するのは、「妖怪は昔の人が残した遺産だから、その型を尊重し、後世に伝えるのがよい」という水木氏の強い思いがあったから、という。
 また、70点以上の原画が展示された第4章で、小松氏は「どこを見ても良い、どこから見てもいい。水木さんの特徴である細かい背景を意識し、どのような物語がそこにあるのか、空想しながら見てほしい」とツアーの最後を締めくくった。原画は小さな子供も見やすいように低い位置にも展示されている。

 会場には“妖怪カメラAR”を使って空中に現れる妖怪と記念写真が撮影できるしくみや、NHK Eテレ「てれび絵本」で紹介された「水木しげるの妖怪えほん」の上映、会場の所々にある大きな妖怪像などもあり、子供も大人も楽しめる内容となっている。

【会期】7月8日(金)〜9月4日(日)※会期中無休
【時間】10:00〜22:00※入場は閉館の1時間前まで
【画像】©水木プロダクション
【公式サイト】https://mizuki-yokai-ex.roppongihills.com/

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