椿屋珈琲 六本木茶寮(六本木)
六本木通り沿いのビル2階と賑やかな立地にありながら、店内に一歩足を踏み入れると落ち着いた大人の喫茶空間が広がる「椿屋珈琲 六本木茶寮」。“脱日常感”をコンセプトに、古き良き大正ロマンのテイストとアンティークのインテリアが調和した店内は、柱やボックス席のおかげで程よく視線が遮られ、ゆったりくつろげる雰囲気だ。
「道路側のステンドグラスの窓は、ビルや車が見えてしまって日常に引き戻されないよう、開かないように固定されています。それから、トイレのハンドドライヤーも音を小さめに設定しています」とスーパーバイザーの大島氏が語るように、非日常体験の演出は徹底している。また、店内を彩る調度品、コーヒー、フード、スイーツなどそれぞれに専門の部署があり、日頃からスタッフの社内研修や海外での買付けなど、クオリティの維持に努めているという。さらに、通常の清掃に加え、月に1回は換気扇や椅子の足の裏まで徹底的に掃除をするクリーンデイがあるのも驚きだ。それもこれも、日常の煩わしさを一時忘れて、リラックスしてほしいという想いからだ。
ロイヤルコペンハーゲンのコーヒーカップで供される「椿屋オリジナルブレンド」は一杯980円。「最近ではこの値段でコーヒーを出しているお店は少ないと思います。しかし私たちは、それに見合った味・空間・接客を心がければ、お客様に納得していただけるのではないかと考えています」と、自身に高いハードルを課し、常に努力を怠らない。
椿屋ロースターという専門部署のコーヒーマイスターが、直接産地に赴き厳選・自社焙煎したスペシャリティコーヒーは、オーダー毎にサイフォンでゆっくり抽出され、目の前でカップに注がれる。鼻腔をくすぐるふくよかな香りに包まれた一杯は、雑味のないスッキリとした味わいが印象的だ。また、強めのローストでキレのある苦味が特徴の「椿屋アイス珈琲」は、喫茶店ならではの銅製カップで提供。夏場には、持ち手まで冷えた汗かき銅製カップがひと時の涼を与えてくれそうだ。
定番メニューでぜひオーダーしたいのは「椿屋特製ビーフカレー」。白磁のポットやターメリックライスの彩りなど、美しい見栄えにも心躍るが、特筆すべきはゴロリと入ったビーフのやわらかさ。口に入れた瞬間繊維がホロリと崩れ、上質な脂の甘みと11種類のスパイスをブレンドしたコク深いルーが溶け合い、ピタリと一つになる感覚だ。何度も研究を重ね、このビーフのやわらかさにたどり着いたのだとか。ランチだとこちらのカレーに椿屋ブレンドか椿屋ブレンドティ付で1,580円と、コーヒー一杯の値段を考えるとかなりお得に楽しめる。
また、椿屋珈琲といえば、ケーキを楽しみに来店する客も多い。「渋皮のモンブラン」や「シフォンケーキ」などの定番に加え、季節ごとのフルーツがたっぷり入った「ショートケーキ」も人気が高い。一切れが大きめで、渋皮のモンブランは厚めのタルトにたっぷりのマロンペースト、スポンジケーキ、栗のクリームが層になり食べ応え十分だ。また、全てのケーキにはお酒を使っておらず、コーヒーにあうように甘さ控えめなため、幅広い層に支持されているのだとか。
店内の喫煙席と禁煙席はゆるやかに区切られているだけだが、煙草の臭いをあまり感じないのもポイントが高い。喫煙者も、ここなら他から遮断されている感覚なくくつろげるのではないだろうか。また、入口から入ってすぐ左手のボックス席が一番喫煙席から遠いため、煙草が苦手という方はこちらの席を選ぶとよいだろう。
平日のランチタイムは近隣のオフィスワーカー、ティータイムには打ち合わせをするテレビ関係者やPCを広げるビジネスパーソン、金曜の夜遅くには〆のケーキやコーヒーを求める人、週末には朝早く読書がてらモーニングに訪れる人など、懐の深い椿屋珈琲の席は、程よい距離感を保ちながら様々な客で埋まる。忙しい毎日に少し疲れた時は、あなたもこの非日常空間に身を委ねてじっくり充電してみては。
名称 | 椿屋珈琲 六本木茶寮(六本木) |
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所在地 | 港区六本木6-2-35 ハマ六本木ビル2F |
電話番号 | 03-5785-3323 |
営業時間 |
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定休日 | なし |
座席数 | 82席 |
公式サイト | https://www.towafood-net.co.jp/shop/cafe/ |
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