三ツ星シェフのパンを、日本向きにブラッシュアップ

ANAインターコンチネンタルホテル東京
ピエール・ガニェール パン・エ・ガトー
(PIERRE GAGNAIRE PAINS et GATEAUX)(赤坂)

  • 2019/10/28
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ANAインターコンチネンタルホテル東京 ピエール・ガニェール パン・エ・ガトーピエール・ガニェール氏からベーカリーを一任される、ベーカーシェフの保坂敦氏。

世界を舞台に活躍するフランスの三つ星シェフ、ピエール・ガニェール氏がプロデュースするパティスリー専門店。パリ本店のレシピを活かしたパンをはじめ、芸術的なケーキ、焼き菓子やデリカテッセンまで、フランスのエスプリ薫る品々がバラエティ豊かに揃う。
 店舗は「ANAインターコンチネンタルホテル東京」の2階メインロビーから、アークヒルズ側へつながるショッピングアーケード内に位置し、朝は7時から、平日は夜22時まで営業しているため、宿泊者のみならず、アークヒルズに勤めるワーカー、サントリーホールの来場者など、幅広いニーズの利用者に重宝されている。

店内毎日7時、8時、12時、16時頃に焼きあがるパンは、常時35種程度が並ぶ。9〜10時頃が、比較的品数が揃っている時間帯だそう。

ピエール・ガニェール氏のレシピや信念を念頭に置きながら、日本の気候風土にあわせた素材や焼成を探求するのが、ベーカーシェフの保坂氏。「フランスらしさというのを意識しつつも、日本人の味覚にあったパンになるよう、小麦粉の配合やバター選びなどを細かく調整しています。基本的に、フランスと日本の小麦粉8種程度を、パンの種類ごとで使い分けてブレンドしますが、その割合が店の“らしさ”を表現するのに一番大事な工程になりますので、気を使いますね」。
 また、年に4回はホテルのキャンペーンとあわせた新商品を打ち出しており、「毎回4〜5種類ぐらい新作を考案するのですが、ちょっと目を惹くような面白いパンを必ず入れるようにしています」とのこと。そこには、料理に芸術的な遊び心を加えるガニェールイズムもしっかり継承されているようだ。

クロワッサン、ルビーチョコレートのクロワッサン、パン・オ・ショコラ左から反時計回りに、クロワッサン、ルビーチョコレートのクロワッサン、パン・オ・ショコラ。

こちらでぜひ注文したい定番のパンが、まずは「クロワッサン」。パリ本店から種つぎした天然酵母(ルヴァン)を生地に練り込んだ本場仕込みの豊かな味わいが特徴だが、日本産の発酵バターを使うことで、日本人好みの軽やかさも実現したバランスの良い逸品。「クロワッサンは最初に小麦粉を焙煎しているのが大きなポイントで、そのひと手間で生まれるサクサク感や香ばしさを楽しんでほしい」と保坂氏が推すように、小麦粉の風味が際立っているのが良く分かる。
 このクロワッサンと同じ生地を使った一回り小ぶりの「ルビーチョコレートのクロワッサン」も、2018年からの販売とまだ新人ながら、定番に昇格した人気者だ。上にかかっているのは、第4のチョコレートとして近年注目されているルビーチョコレート。この色、着色料などは一切使っておらず、ルビーチョコレート本来の自然な色というから驚きだ。ミルクチョコレートのようなまろやかな風味と果実のような爽やかな酸味を併せ持つ独特の味わいが、シンプルなクロワッサンを華やかに惹きたてる。
 「パン・オ・ショコラ」は甘さ控えめのフランス産バトンショコラを、クロワッサン生地で巻き込んだチョコレートパン。サクサクとした食感が人気で、こちらも長年愛されている。

オレンジとチョコレートのブリオッシュ、ビーフカレーパン、パン・オー・フリュイ・セック上から時計回りに、オレンジとチョコレートのブリオッシュ、ビーフカレーパン、パン・オー・フリュイ・セック。

「オレンジとチョコレートのブリオッシュ」は、バターたっぷりのブリオッシュ生地にオレンジピールとチョコチップをふんだんに練り込んだドーナツ型のパン。皮はカリッと香ばしく、クラムはギッシリ詰まった見た目とは裏腹に、ふんわりとした食感。「焼き上がりにシロップをしみ込ませることで、時間が経ってもしっとりしています」と保坂氏。
 「ビーフカレーパン」には、同ホテルのシェフが約20種類のスパイスを駆使し仕込んだ本格的なインドカレーを使用。ゴロゴロと入った野菜が食べ応え抜群で、ピリリと刺激的な大人の焼きカレーパンだ。
 食事パンとしてホテル36階のレストラン「ピエール・ガニェール」でも提供される「パン・オー・フリュイ・セック」は、レーズン、アプリコット、イチジクなどのドライフルーツと、クルミ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオが練り込まれた、ガニェール氏の初期のレシピを忠実に再現した逸品。生地の程よい甘みと酸味、そして楽しい食感で、手が止まらなくなる美味しさだ。

マンディアン・オー・ショコラ・ルビー、タブレット・ド・ショコラ・ルビー、ルビーチョコレート・コーンパフ左から、マンディアン・オー・ショコラ・ルビー、タブレット・ド・ショコラ・ルビー、ルビーチョコレート・コーンパフ。どれも小分けに包装されているので手に取りやすい。

パン以外にも、ルビーチョコレートを使った商品は、可愛らしさと話題性の高さで手土産にもオススメ。パンと一緒にティータイムのお供にするのも良さそうだ。
 お店は22時までと比較的遅い時間まで営業しているので、仕事やコンサート帰りに立ち寄り、フランスと日本の“良いとこ取りパン”を自宅に連れて帰ろう。

基本情報

店舗外観
名称 ANAインターコンチネンタルホテル東京 ピエール・ガニェール パン・エ・ガトー
所在地 港区赤坂1-12-33 ANAインターコンチネンタルホテル東京2F
電話番号 03-3505-1111(代表)
営業時間
平日
7:00〜22:00
土日祝
7:00〜20:30
定休日 無休
公式サイト https://anaintercontinental-tokyo.jp/dine/pierre-gagnaire-pains-et-gateaux/

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