まだまだざわつく日本美術

作品を観てわき起こる、「心のざわめき」に耳を澄まして
日本美術の魅力にせまる展覧会

  • 2025/06/24
  • イベント
  • アート

2021年に開催し好評を博した展覧会、「ざわつく日本美術」の第2弾が開催。
見る者の心にふと生まれる、「えっ?」「おっ!」「うわぁ…」という感情─言葉にならない『心のざわめき』は、作品をよりよく見るための大切なきっかけとなるはずだ。
 思わず「心がざわつく」ような展示方法や作品を通して、「作品を見たい!」という気持ちを高め、日本美術の魅力を再発見するユニークな展覧会。

今回の展示は、「ぎゅうぎゅうする」「おりおりする」「らぶらぶする」「ぱたぱたする」「ちくちくする」「しゅうしゅうする」という6つの感覚的なキーワードを軸に構成されている。

「ぎゅうぎゅうする」では、宝物がぎっしり詰まった「宝尽くし文」の皿や、猫たちが「車」と名の付くものを楽しむ「志ん版車づくし」など、モチーフが密集した作品を紹介。
本章では、「○○尽くし」デザインの世界観を拡張するべく、何が、どこに、どう表されているのかを、説明し尽くした「キャプション尽くし」の展示も見どころとなる。

「おりおりする」では、屏風の折り方に注目。通常のジグザグ折りとは異なる、自由な折り方を再現し、空間やモチーフの見え方の変化を体感できる。展示作品をモデルにしたミニ屏風を、自分好みにおりおりする(折り曲げる)体験コーナーも楽しい。
さらに「らぶらぶする」では、恋愛をテーマにした絵巻や美人画を通して、時代を超えた“ときめき”を探る。
 西川祐信による「美人図」は一見、身繕いをする女性を主題とした作品に思われるが、彼女が視線を落とした先にいる、衝立に描かれた古代中国の詩人・陶淵明とうえんめいは…。続きはぜひ会場で観てほしい。

立体作品の魅力に迫る「ぱたぱたする」では、蒔絵の重箱や茶箱を展開図とともに展示。作り手の工夫や意図を読み解く楽しさを感じることができる。
「ちくちくする」では、青森県津軽地方の農村の女性が育んだ技法の「津軽こぎん刺し」の着物や布を通して、刺し手の心の動きに触れる。
そして「しゅうしゅうする」では、コレクターたちの情熱が詰まった画帖や髪飾りのコレクションを紹介。収集の喜びと執念が伝わってきて、鑑賞後には思わず何かを集めたくなるかもしれない。

サントリー美術館のコレクションを通して、楽しみながら日本美術のエッセンスを味わえる、大人はもちろん、子どもにもよい機会となるだろう。

  1. 色絵寿字宝尽文八角皿 鍋島藩窯 一枚 江戸時代 17世紀末〜18世紀初 サントリー美術館  【通期展示】
    色絵寿字宝尽文八角皿
    鍋島藩窯
    一枚
    江戸時代 17世紀末〜18世紀初
    サントリー美術館
    【通期展示】
  2. 孔雀図屛風 左隻 雲谷等璠 八曲一双のうち 江戸時代 17〜18 世紀 サントリー美術館  【通期展示(扇替あり)】
    孔雀図屛風 左隻
    雲谷等璠
    八曲一双のうち
    江戸時代 17〜18世紀
    サントリー美術館
    【通期展示(扇替あり)】
  3. 美人図(部分) 西川祐信 一幅 江戸時代 18世紀 サントリー美術館 【展示期間:7/2〜7/28】
    美人図(部分)
    西川祐信
    一幅
    江戸時代 18世紀
    サントリー美術館
    【展示期間:7/2〜7/28】
  4. 鼠草子絵巻 第五巻(部分) 五巻のうち 室町〜桃山時代 16世紀 サントリー美術館 【展示期間:7/30〜8/24】
    鼠草子絵巻 第五巻(部分) 五巻のうち
    室町〜桃山時代 16世紀
    サントリー美術館
    【展示期間:7/30〜8/24】
  5. 兎蒔絵茶箱 一基 江戸時代 17世紀 サントリー美術館 【展示期間:7/30〜8/24】
    兎蒔絵茶箱 一基
    江戸時代 17世紀
    サントリー美術館
    【展示期間:7/30〜8/24】
  6. 薩摩切子 藍色被船形鉢 一口 江戸時代 19世紀中頃 サントリー美術館 【通期展示】
    薩摩切子 藍色被船形鉢 一口
    江戸時代 19世紀中頃
    サントリー美術館
    【通期展示】
2組4名様 読者プレゼント

本展チケットを抽選で2組4名様にプレゼントいたします。ご希望の方は下記の応募フォームにご入力いただき送信ください。
なお、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
締切:2025年7月16日(水)

開催概要

展覧会名 まだまだざわつく日本美術
会期 2025年7月2日(水)〜8月24日(日)
※会期中、展示替えあり
休館日 火曜日(ただし8月19日は開館)
時間 10:00〜18:00(金曜日、8月9日・10日・23日は20:00まで)
※入館は各閉館時間の30分前まで
会場 サントリー美術館
港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,700円、大学生 1,200円、高校生 1,000円、中学生以下無料
公式サイト https://www.suntory.co.jp/sma/
問合せ 03-3479-8600

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