大倉集古館リニューアル記念特別展「桃源郷展―蕪村・呉春が夢みたもの―」

約5年半の改修を経てリニューアルオープン!
おめでたい“桃”づくし展示で再開館を祝う

大倉集古館外観

約5年半におよぶ増改築工事を経て、2019年9月12日にリニューアルオープンした大倉集古館。大倉財閥創設者・大倉喜八郎により日本初の私立美術館として誕生し、関東大震災を経て再建された建物は、国の登録有形文化財に指定されている。この度の増改築工事では、外観にはほとんど手を加えず、地下階を増築。展示ケースを含め最新の設備と免震性能を備えた美術館として再スタートした。そのリニューアル記念特別展「桃源郷展」が約2ヵ月にわたり開催される。


本展の目玉は、休館中に新しく収蔵された江戸時代の絵師・呉春筆《武陵桃源図屏風》の初公開。「武陵桃源図」とは、桃花が咲き乱れる仙境に迷い込んだ漁夫が、村の人々から歓待を受け帰るのを忘れるほど楽しんだという、「桃源郷」の語源になった散文詩の世界を描いたもので、図の中には桃の花と人々の笑顔が咲き誇る穏やかな時間が表現されている。
 また、本作品の創作の原点となった呉春の師・与謝蕪村による桃源郷を描いた一連の作品から、師弟が夢見た桃源郷の姿に想いを馳せるとともに、呉春自身の画業における本作品の位置づけやオマージュにも着目。さらに、中国画から南画、四条派まで、さまざまな絵師によって描かれた「武陵桃源図」も展示し、その展開を辿る。

昔から不老長寿や吉祥などを意味した「桃」。本展では、リニューアルオープンの祝いの雰囲気とともに、桃源郷展にちなんだ、桃のモティーフの工芸品や絵画などの中国美術も紹介する。

1階の展示室では、「大倉集古館名品展」を同時開催。横山大観《夜桜》、宗達派《扇面流図屏風》、《普賢菩薩騎象像》など、国宝、重要文化財を含む大倉集古館選りすぐりの名品が、久しぶりにお披露目される。こちらは、桃源郷展のチケットで入場できるので、新しくなった建物と一緒に全ての展示をじっくり鑑賞したい。

呉春《武陵桃源図屏風》 6曲1双 江戸時代(18世紀)
呉春《武陵桃源図屏風》 6曲1双 江戸時代(18世紀)

横山大観《夜桜》 6曲1双 昭和4年(1929) 大倉集古館
横山大観《夜桜》 6曲1双 昭和4年(1929) 大倉集古館
開催概要
展覧会名 大倉集古館リニューアル記念特別展
「桃源郷展―蕪村・呉春が夢みたもの―」
会期 2019年9月12日(木)〜11月17日(日)
休館日 月曜日(ただし祝日の場合は開館、翌火曜日休館)
時間 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
会場 大倉集古館
港区虎ノ門2-10-3(The Okura Tokyo前)
入館料 一般 1,300円、高大生 1,000円、中学生以下 無料
公式サイト https://www.shukokan.org/
問合せ 03-5575-5711
2019年9月更新