「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」プレス内覧会

国立新美術館

  • 2023/7/11(火)
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「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」プレス内覧会

 英国を代表する国立美術館・テートから「光」をテーマにした名品約120点が一堂に会する展覧会が国立新美術館 企画展示室2Eで開催される。

 7月11日に開催されたプレス内覧会でのギャラリートークでは、本展を担当した、テート美術館アシスタントキュレーターのマシュー・ワッツ氏(写真左)と国立新美術館主任研究員の山田由佳子氏(写真右)が登壇。

 ワッツ氏は「膨大なテートの所蔵作品の中から選りすぐりの光の名品を紹介できる機会を頂き、大変光栄に思う。18世紀末から現代までの約200年間におよぶアーティストたちが光をどのように作品に取り入れてきたか、光を使って何を鑑賞者に投げかけようとしているのか、ぜひ体感しながら鑑賞してほしい」と挨拶。

 続いて本展で注目する3作品を紹介。1つは、ギャラリートークの背景にある、ペー・ホワイトの《ぶら下がったかけら》(2004年)。482本の糸とスクリーン印刷された紙片から構成されたモビール・インスタレーションは、畳むと1足分が入る靴箱に収めることができるという。本展では贅沢に空間を取り、その中で光や影、色彩を楽しめるように展示されている。
 2つ目は、むせ返るほどのLEDライトの青色が観客を包み込むジェームズ・タレル《レイマー、ブルー》(1969年)の空間。そして本展最後に展示されている、オラファー・エリアソン《星くずの素粒子》(2014年)の結晶のようなオブジェ。一人ひとりが光とコンタクトを取れる作品が最後にあることが意義深いとワッツ氏は語る。

 また、山田氏は本展の特徴的な会場構成について解説。「聖書の中に現れる光の表現を主題とした絵画の展示空間に、現代アーティストのアニッシュ・カプーアのインスタレーションを設置するなど、異なる時代、異なる地域で制作された作品が、各テーマの中で相互に呼応するようなこれまでにない構成となっています。それぞれの歴史を越えた静かな対話を楽しんでもらえれば」と語る。

 ターナー、コンスタブル、草間彌生、リヒター、ジェームズ・タレル、オラファー・エリアソン……。時代や地域、ジャンルを超えた「光の作品」の競演が開幕する。

【会期】7月12日(水)〜10月2日(月)
【休館日】火曜
【時間】10:00〜18:00(金・土曜は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで

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