中西夏之個展「中西夏之:1962〜2011 」

SCAI PIRAMIDE(六本木6-6-9 ピラミデ3F)

  • 2024/6/27(木)
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中西夏之個展「中西夏之:1962〜2011 」

 SCAI PIRAMIDEでは、中西夏之(1935〜2016年)の貴重な未発表作品とともにその半世紀にわたる軌跡を辿る展覧会が開催中。

 2016年に惜しくも逝去した中西夏之は、絵画やインスタレーション、舞台美術など、さまざまな様式、メディア、領域を横断しながら活動を展開し、日本の戦後美術を代表する作家として高く評価され、作品は東京国立近代美術館等各地の美術館に収蔵されてきた。

 本展でまず目を惹くのは、中西が生み出す特長的な紫とグレー、白色が映える絵画《背・円 - III bm》だ。一見すると花のようにも曼荼羅や宇宙のようにも見え、大きな円の中に鑑賞者を包み込んでいくような力がある。
 同展示室に展観されている、60年代に日常を攪拌するパフォーマンスに使用する目的で制作された《コンパクト・オブジェ》は、アクリル樹脂で靴や砂時計など身辺の事物を封じ込めた卵型のオブジェ。鑑賞者の心を捉えて離さない繊細な輝きを放っている。

 このほかにも、平面作品に美しい曲線を描く弓が合わせられた80年代の代表的な《弓形》シリーズの作品や、動きのあるℓの形が木炭で描かれたシリーズ《ℓ字型》など、2000年代以降のペインティングまで多岐にわたる作品が展示されている。

 中西作品が生み出す独特の緊張感と清涼感に包まれる空間を会場で体感したい。

【会期】6月22日(土)〜9月14日(土)
【休廊日】日月火水祝
【時間】12:00〜18:00
【画像】中西夏之「中西夏之:1962〜2011」(2014年)展示風景 SCAI PIRAMIDE 、東京
協力:SCAI THE BATHHOUSE

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