「昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界」プレス内覧会

泉屋博古館東京(六本木1-5-1)

  • 2024/8/30(金)
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「昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界」プレス内覧会

 エキゾチックなモザイク作品で人々を魅了した板谷梅樹(1907-1963)の美術館初となる回顧展が開催中。

 梅樹は父である陶芸家・板谷波山(いたやはざん)が砕いた陶片の美しさに魅了され、20代半ばから陶片を活用したモザイク画の制作を志した。
代表作である旧日本劇場一階玄関ホールの巨大なモザイク壁画を弱冠26歳で作ったのち、帝国美術院展覧会(帝展)を中心にモザイク作品を発表し、作家としての活動を本格的にスタート。壁画のような大作から、飾皿や帯留、ペンダントヘッドなどの日常を彩る工芸品まで、いずれも清新な色彩と可憐な意匠にあふれた作品を残した。

 本展では横浜市の依頼で制作された、高さ370cmの《三井用水取入所風景》や、父・波山に意匠や構図について相談しながら制作した親子の合作ともいえる作品、洗練された色合いのモザイク画だけではなく、飾箱やネックレスなど多彩な作品を楽しめる。
 そのほか、波山芸術を愛した住友家15代当主が入手し、泉屋博古館東京に継承された、重要文化財《葆光彩磁珍果文花瓶》など、波山の作品や住友コレクションの茶道具も展示。

 綿密な作業と時間を要し、残された作品は決して多くないため、忘れ去られていた梅樹であるが、近年は昭和モダンのアーティストとして再評価の機運が高まっている。
ぜひ会場でノスタルジックな香り漂うモザイクの世界を味わってほしい。

【会期】8月31日(土)〜9月29日(日)※会期中展示替えなし
【休館日】月曜日、9月17日・24日(火) ※9/16・23(月・祝休)は開館
【時間】11:00〜18:00(金は19:00まで) ※入場は閉館の30分前まで
※各イベントの詳細は泉屋博古館東京ホームページより確認ください。

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