吹きガラス 妙なるかたち、技の妙

サントリー美術館

  • 2023/4/21(金)
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吹きガラス 妙なるかたち、技の妙

 作り手の〈技〉に注目しながら、古今東西の特色ある吹きガラス作品を紹介する展覧会が開催される。
 サントリー美術館が所蔵する古今東西のガラスの名品が並ぶ展覧会は10年ぶり、吹きガラスならではの表現を生み出した作り手の〈技〉を切り口とした展覧会は日本初の試みとなる。

 開幕日前日には、本展を企画した林佳美学芸員によるプレス説明会が開催された。「完成する前のドロドロに熔けた状態が非常に面白く、そこから作り手はどのように形を生み出しているのか」興味を持ったことが本企画のきっかけになったと語る林氏。
 写真のモニターに映るのは、江戸時代に制作された《藍色ちろり》(日本 18世紀 サントリー美術館)。本展では、同じ特徴を持つ《紫色ちろり》(日本 18〜19世紀 桑名市博物館[田中一郎氏寄贈])、《ちろり》(日本 19世紀 東京都江戸東京博物館)とあわせて、林氏いわく「ちろり三兄弟」が揃って初公開される貴重な機会となる。
 また、特徴的な把手(とって)のアーチ部分がどのように作られているかなど、東京藝術大学チームの協力により、再現制作で判明した内容なども紹介されているのが本企画のみどころの一つでもある。

 ポスターなどのキービジュアルには完成品ではなく、あえて東京藝術大学での再現制作の過程の作品を取り入れたという本展。林氏は「10年ぶりに展観する、《船形水差》(イタリア 16〜17世紀 サントリー美術館)や《レース・ガラス脚付鉢》(イタリア 16〜17世紀 サントリー美術館)など、その形の美しさもさることながら、ぜひ、その超絶技巧や創意工夫にも着目して鑑賞してほしい」と話す。

【会期】4月22日(土)〜6月25日(日)※会期中、展示替えあり
【休館日】火曜 ※5月2日、6月20日は開館
【時間】10:00〜18:00 ※金・土曜、5月2日〜4日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで

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