東京シティビュー(屋内展望台)
創刊号から「ガラスの仮面」や「スケバン刑事」、そして「パタリロ!」といった、王道とは異なる独自の少女漫画の世界を展開。近年では「ぼくの地球を守って」、「花ざかりの君たちへ」、「暁のヨナ」など、数々の名作を生みだし、今もなお、世代を超えて世の中に大きな影響を与え続けている少女まんが雑誌『花とゆめ』(白泉社)。
本展は、「創刊50周年を読者とともに皆で楽しく祝いたい」という意味が込められ、「パーティ」をテーマにした会場構成となっており、エントランスから、歴代の作品を彩った大きなケーキのオブジェなどが華やかに彩る。
とりわけ、歴代作家陣から現在連載中の人気作家、74名の原画約200点の展示が一堂に観られるのが本展の大きなみどころだ。
高田英之編集部長と長谷川貴広編集長によるトークショーの中で、高田氏は「50年のうち約半分を同誌編集部に在籍し、多くの原画を見てきたが、それでもあらためて生原画の素晴らしさを感じる。これだけの原画が一堂に会し、創刊からの歴史が見られるのは本展が初めて。紙面で見るのとは迫力が違う。作家の魂や思いが直に伝わるのではないか」と語った。
精緻な筆跡やハッと気持ちを奪われるような色遣いはストーリーを知らない人でも見ごたえがあり圧巻だ。
また、アナログで制作する草凪みずほ氏、デジタルで制作する福山リョウコ氏のそれぞれの違いがはっきりと見られる作家の仕事場を再現したコーナーや、来場1度につき1回引くことができる「パタリロ!」のおみくじコーナーなどもみどころと両氏。
「親世代(かつての読者)から子世代(いまの読者)まで続いているのは、その根底に共通する普遍的なテーマがあるからこそ。本展を通して時代を遡ったり、新しい作品を見るのも発見があり面白いと思います。本展が明日また頑張ろうという、心の栄養剤になれば嬉しく思います」と締めくくった。
写真は開会式のようす。登壇者右より産経新聞社 常務取締役 鈴木裕一氏、白泉社 代表取締役社長 菅原弘文氏、白泉社 花とゆめ編集部 編集長 長谷川貴広氏
【会期】2024年5月24日(金)〜6月30日(日)※会期中無休
【時間】10:00〜22:00 ※入場は閉館の60分前まで
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